クロムクロの評価と評判は?各話あらすじと内容をまとめてみた

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あらすじ・内容

このページ内では

クロムクロの評判と評価、これまでのあらすじと内容を書いていきます。

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以下項目

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クロムクロの評判

さて、気になる世間のクロムクロの評判ですが・・・

かなり良いです!

放送前から気にしていた人も多い作品でしたし
何と言っても「P.A.WORKS」の15周年オリジナルアニメです。

過去作品には

「SHIROBAKO」
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「凪のあすから」
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「TARI TARI」
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「花咲くいろは」
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など安定したヒット作が多いP.A.WORKS

最近のP.A.作品の動向として、放送前アニメの前評判は

「P.A.なら期待してる」
「P.A.なら見る」

このような前評判、コメントが多く
制作会社としてはかなり期待されています。

視聴者「確かグラスリップって作品もありましたよね?」
P.A.「うっ、頭痛が・・・」

と黒歴史はさておき、放送中のクロムクロですね。

P.A.WORKSのオリジナルアニメということで
前評判から期待されていたのは確かですが

「P.A.がロボットものオリジナル?大丈夫か?」
など不安の声も上がっていました。

で、放送が始まっていざ蓋を開けてみたところ・・・
評判超いいです。

批判するコメントやつぶやきがほとんど見られないくらい。
1話終わってすぐは展開が読めないため様子見という人も多かったようですが
3話を終えて世間の評判は圧倒的に「良い」という声が多い。

オリジナルアニメという勝負にでたP.A.WORKSも

P.A.「もろたで工藤!」

こんな感じ。

最近のアニメの傾向としては
学生の日常を描く日常アニメにヒット作が多い。
(もちろんその他売れているジャンルもあります)

P.A.WORLSはどちらかというと日常アニメ
特に学生青春ものが多いイメージでしたので
今回ロボットものをするというのが気になっていました。

最近ロボットものでヒットしたオリジナルアニメはあまり記憶にないですが
このままいけばP.A.ならやってくれそうです。

 

クロムクロの個人的評価

★5段階評価
ストーリー★★★★★
キャラクター★★★★☆
声優★★★★★
作画★★★★☆
音楽★★★☆☆

(まだ放送が終わっていないので、これまでの放送分の評価になります。)

ストーリーは★★★★★
1話から今後の展開を見たくなるワクワク感と演出。
予想できない展開にシビれます。
今後の展開に期待大です!

キャラクター★★★★☆
P.A.の安定したキャラクターデザイン。
女性キャラはロリすぎず大人すぎずという受け入れやすいキャラデになっています。
個人的にはP.A.作品の女の子のデザインはかなり好きです。

男性キャラも女性キャラとは全然違いますが男臭すぎず見やすいデザインで好印象。

声優★★★★★
もちろん有名な声優も多数起用しているが
主要キャラにそこまで有名じゃない声優も結構起用している。
しっかりと演技もできる声優であり、厳選して選ばれているのに好感が持てる。
最近のアニメは有名声優を多用しすぎて声の多様化に欠けてるところもあったが
ここまで声優を選び抜いて使っているのはアニメに対する情熱が伝わってくる。

作画★★★★☆
作画の作りこみはそこまで細かいというわけではない
線が若干太く今風ではない少し古臭い感じすらする作画。
しかし、キャラの動きなども見やすく崩れもなく安定しているイメージ。

メカニックの3Dは色彩的に少し浮いて見えるがそこまで気にならないレベル。
ロボ同士の戦闘は演出も迫力もあってかなり良いです。

音楽★★★☆☆
主題歌をなぜGLAYにしたかだけが気になりますが
しっかり打ち合わせもアニメに合わせた主題歌が完成しています。
ただ、GLAYが歌ってるというだけあって今風のアニメOPではないかも。
GLAYファンからすれば、もしかすると新しい感じの曲にはなってるのかもしれません。

全体的に劇中で使われる曲はわきまえて作られている感じ。
アニメの雰囲気を壊さないように尚且つ溶け込む音楽になっている。
戦闘シーンではオーケストラ演奏も入っている。
戦闘を盛り上げつつ、これまた自然なBGMとなっておりアニメとの合致性は高い。

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各話あらすじとその内容

第1話「鬼の降る空」

立山国際高校に通うヒロインの白羽由希奈は
三者面談に来てくれた母でが学校に忘れていったスマホを届けるため
幼馴染の荻野美夏と母である白羽洋海の勤務する黒部研究所へと向かう。

キャプチャ

スマホを母に渡し、顔なじみの研究員たちと話しをしているところに
隕石のようなものが付近に落下してくる。
由希奈と研究員のいた部屋のガラスは風圧で粉砕される事態となった。

キャプチャ

しかし飛来したのは隕石ではなくロボットだった。
飛来した大型ロボと無数の小型ロボ
研究所に突如襲い掛かるロボ軍団と交戦を始める研究所の部隊。

キャプチャ

そんな中、由希奈は部屋にあった謎の研究対象のキューブに触れる。
研究では全くの謎とされていたキューブが突如開き中から男が現れる。
男は自分のことを「青馬剣之介時貞」と言い、由希奈を「姫」と呼んだ。

キャプチャ

敵大型ロボは施設で作られた大型ロボで撃破。

キャプチャ

剣之介は部屋に入ってきた小型ロボと持っていた剣で応戦する。
人間とは思えない身体能力でロボを停止させる。

キャプチャ

しかし剣を振るう剣之介は危険と判断され、研究施設の人間に捕らわれるのだった。

 

第2話「黒き骸は目覚めた」

飛来した巨大ロボは市街地に向かって暴れながら進行していた。

牢に捕らえた剣之介は洋海から尋問受けるが
牢に近づいた洋海を人質に脱出する剣之介。

キャプチャ

更に近くにいた由希奈をさらって骸と呼ばれるロボに乗り込む。
今まで研究では全く動かなかったキューブ、キューブが変形した馬という乗り物。
そしてキューブと共に由希奈と剣之介を格納した骸が動き出す。

キャプチャ

由希奈は骸に乗り込むと同時になぜか骸のことを理解できるようになる。
骸で研究施設から飛び出した剣之介と由希奈。
しかし、あまりに変わり果ててしまった外の世界に剣之介は混乱する。

キャプチャ

その頃、飛来した巨大ロボが市街地で暴れていた。
本能的に剣之介は骸でそこに向かっていた。
兵器が全く役に立たない中、剣之介と由希奈を乗せた骸が到着する。

巨大ロボのことを剣之介は鬼と呼んだ。
剣之介は骸を操作し鬼たちと戦う。
しかし四方から鬼たちに囲まれてしまう。

何故か骸を理解ししている由希奈は剣之介をサポートする。
剣之介はサポートを活かし次々と敵を倒す。

最後の鬼を倒す直前に光が舞い降り、鬼は空へと消えてしまう。

キャプチャ

 

第3話「城跡に時は還らず」

キューブと骸が発見されたのは60年前。
それらはアーティファクトと呼ばれ、人類最大の財産とされ研究されている。
それらを研究して作られたロボが研究所で使われているものである。

鬼に逃げられた後、剣之介は骸から城を発見する。
しかし、それは現代に復元された富山城だった。
ようや剣之介は時が過ぎたことを感じ始めるのだった。

キャプチャ

剣之介はまた施設に捕らえられ、骸はそのまま富山城に。

施設に戻っても捕まっては脱走を繰り返す剣之介。

まだ長くの時が過ぎたことを信じきれない剣之介は
由希奈の叔父である薬師和尚と話すことで、少し心を落ち着かせるのだった。

キャプチャ

このあと剣之介は研究施設内にいた由希奈の妹である小春と出会う。
剣之介と小春は外を見に施設を出ることとなる。
外の風景を見て、改めて剣之介は時が経ったことを実感し始める。

しかし、突然林から小型ロボが現れ小春はさらわれてしまう。

キャプチャ

剣之介は施設に戻り、このことを由希奈に話す。
富山城にあったキューブが馬となり剣之介の前へと姿を現し
剣之介と由希奈はそれに乗り込み小春を救出に向かうことに。

キャプチャ

小型ロボを発見すると剣之介は刀一本でロボに立ち向かう。
研究施設の警備ロボが剣之介を援護しに参上、ロボと剣之介で敵ロボを撃破
小春を無事助けるのであった。

このあと剣之介はたまたま近くにあった巨大な岩を見て
ようやく時が過ぎたことを確信するのだった。
その巨大な岩は剣之介が過去に骸で切り裂き、真っ二つにしたものと同じだったからだ。

キャプチャ

生きる希望を失いそうになる剣之介
そこに和尚が現れ剣之介は由希奈たちが住む家でお世話になることになるのだった。

キャプチャ

 

第4話「異国の味に己が境遇を知る」

剣之介は由紀奈たちが住む和尚の家でお世話になることに。

みんなで食事をとることになるが
カレーを見て剣之介はうなりはじめる。
剣之介「これが人の食する物だとぬかすかぁ!どう見ても田畑の傍らにあるあの・・・」

キャプチャ

小春「ストーーーップ!それ以上はだめー!」

結局剣之介はカレーを口にするが・・・気に入ったようだ。

一方研究所では鬼の襲来により鬼の調査を進めていた。
地球にやってきた鬼は日本以外でも5体確認されており
探索活動をしている模様。

攻撃的ではなくこちらから邪魔をしない限りは攻撃はしてこない。

剣之介と由紀奈が乗っていたアーティファクトは
富山城から運搬することに。

操縦は乗った二人しかできないようで
未知に認証システムがある模様。

和尚の家ではたわいもない会話が展開されるが
剣之介が18歳で由紀奈と同い年であることが判明する。

剣之介はテレビに映る時代劇を見たたり
ロボット掃除機を見ては動揺するものの
その時代の物に慣れていくのだった。

しかし、現代の下着だけは納得がいかないようで
和尚が用意してくれたパンツは履かず
由紀奈お気に入りのタオルをふんどし代わりにしてしまうのだった。

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次の日、剣之介の社会勉強がてら
剣之介と由紀奈は買い物に出かける。

剣之介は町の車やショッピングモールを
馬や城と呼び、まだまだ時を超える侍は続くのであった。

しかし、ショッピング中に由紀奈は
見知らぬ取材陣に捕まって色々なことを質問される。

父のことまで引っ張り出してくる取材陣に嫌がる由紀奈。
そんな由紀奈を剣之介が引っ張り走り振り切るのだった。

由紀奈は父のことを剣之介に話した。
父が鬼伝説を世に話したことで自分が嘘つき呼ばわりされたこと。
鬼に会いにいくと行方不明になったこと。

そんな由紀奈を剣之介は「鬼はいる」と
強い言葉で励ますのだった。

キャプチャ

このとき由紀奈は父が研究していた鬼について
初めて気になりだしたようだった。

由紀奈は父の書庫で父が残したメモと1枚の写真を見つける。
剣之介はそれを自分の仇だと言った。

 

第5話「学び舎に来た男」

由紀奈はいつも通り学校に行くが
転入生として剣之介が同じクラスになる。

このことを由紀奈は知らされていなかった。

キャプチャ

由紀奈と剣之介は研究所に行くことになるが
やはり調査の結果、剣之介と由紀奈しか
アーティファクトは動かせないようだった。

これにより由紀奈は肩書上は軍人となるのだった。

剣之介はというと自分が鬼と呼ぶ存在を筆で描き
画伯っぷりを披露していた。

また、これから一緒に戦う仲間との顔合わせをし
剣之介は「ケン」と呼ばれるのだった。

学校では早速、由紀奈と一緒に住んでいることがバレていた。

授業を受け、由紀奈からその度に注意され
図書館で歴史の本も読んだ。

剣之介は戦国の世が終わったことを改めて実感するのだった。

そんな時、後をつけてきたソフィーが剣之介に質問を投げかける。
剣之介はかたき討ちをするためにアーティファクトに乗っていると。
ソフィーはそれが気に入らないらしい。

由紀奈はというと
アーティファクトに乗る意味など見出せるわけもなかった。

キャプチャ

そんな時、またしても黒部に敵が飛来してくる。
当然、由紀奈と剣之介にも出撃命令が出る。

二人は馬に乗り学校から出撃するのだった。

キャプチャ

それを見た由紀奈に想いをよせる赤城涼斗は
茅原純大とスクーターで追いかけるのだった。

 

第6話「神通の川原に舞う」

由紀奈と剣之介は飛来した敵の元へ、鬼との戦いが始まる。

キャプチャ

剣之介と由紀奈は鬼とヘッドレスに苦戦。

研究所からは仲間のパイロットたちの出撃準備が進んでいた。

非難する町の人間に対し、波に逆らうように
クラスメイトの赤城と茅原はすぐ近くまで来ていた。

キャプチャ

茅原が「もっと近くで見たい」と危険を承知で二人は
更に近くまで行くのだった。

由紀奈と剣之介が苦戦する中、研究所のパイロットたちが到着し
一緒になって戦うことになる。

研究所の武器では相手の重力フィールドを破れないため
近接してゼロ距離で砲弾を撃ち込みヘッドレスを停止させるソフィーたち。

由紀奈と剣之介は刀を失い絶対絶命となるが
相手の刀を奪い、一撃を入れ相手を停止させるのだった。

しかし、相手のアーティファクトの中から現れたのは
どう見ても人間だった。

キャプチャ

相手は最後の力を振り絞り、アーティファクトごと自爆し
辺りは大参事となった。

緊急離脱した由紀奈と剣之介はため助かったが
近くにいたクラスメイトの赤城と茅原は・・・

 

第7話「東雲に消ゆ」

相手のアーティファクトを撃破した由紀奈と剣之介。
しかし由紀奈は人間の命を奪ってしまったことに後悔する。

剣之介はあれは鬼だとの一点張りで
まだ相手が人間だとは認めたくないようだった。

キャプチャ

これで侵略者を倒したのは日本が初になる。
その他の国にも鬼は飛来しているが、まだ居座っている模様。

由紀奈と剣之介の乗るクロムクロというアーティファクトは
剣之介が姫と呼ぶ人が過去に鬼から奪ったということが判明。

研究所の意向はやはりこれからも由紀奈と剣之介に
クロムクロに乗って日本を守ってもらうこと。

しかし、由紀奈は「死ぬのも死なせるのも嫌」そう言った。

その様子を見ていた由紀奈の母洋海は
もう由紀奈をアーティファクトには乗せないと仲間に伝えるのだった。

由紀奈は学校へと行くが、そこで赤城と茅原が
この前の戦闘に巻き込まれたことをカルロスから知らされる。

また、由紀奈はアーティファクトに乗らない意思を
ソフィーから責められるのだった。

この日は赤城と茅原行方不明のため担任が不在で
臨時で宇波茉莉那先生が自習の監督役に。
自習はプールとなった。

剣之介「ほとんど裸ではないか、けしからん!」

剣之介は由紀奈がクロムクロに乗るか乗らないか
悩んでいることを気にしていた。

しかし剣之介はやはり仇討ちのために乗る
それが自分の役目で役目を果たせば姫の元へと行くのだと。

由紀奈はそんな結末を望んではおらず
みんな自分のことしか考えていないと反論。

しかし、そんなことを言っては剣之介に当たる自分にも情けなさを感じていた。

キャプチャ

ここで敵勢力側視点の会話が展開される。
組織はエフィドルグというようだ。

その後エフィドルグは
地球当てにクロムクロの返還を要求するメッセージを送ってくる。

一方、和尚の家では由紀奈と洋海の会話が展開される。

今まで母親らしいことを出来なかった洋海。
幼少期から父のことでひどい目にあっていた由紀奈。
互いが互いを知ろうと会話をしてこなかった二人には心に歪ができていた。

由紀奈はそんな過去の体験を知らない母に
何もしてくれなかった父に対して

「お父さんがお父さんじゃなきゃよかったのに」

そんなことを言ってしまうのだった。

それを聞いた洋海は勢いで由紀奈を打ってしまう。

洋海は由紀奈にアーティファクトにはもう乗らなくていい。
それを伝えにきた、母親として子を守ろうと
母親らしいことをしたかったのだ。

しかし、思っていた以上に二人の心の歪は大きく
更に関係はこじれてしまうのだった。

次の日、由紀奈は和尚の家から姿を消していた。

 

第8話「黒鷲の城」

由紀奈と剣之介が乗る黒骸は
驚異的な自己再生能力を持っていた。

研究員が工具を置き忘れた際
次の日工具の半分が溶けたように無くなった
かと思えば、戦闘で消失したはずの刀が修復されていた。

洋海には小春から電話があり
由紀奈が家出したことが知らされる。

キャプチャ

由紀奈は親友の美夏の部屋に来ていた。
美夏は意外と大人な対応で洋海からの電話には
「ここにはいません」と答えるものの
由紀奈には家に帰るよう促すのだった。

一方、戦闘に巻き込まれて行方不明となっていた
赤城と茅原がバイクを押して帰ってきた。

剣之介はというと
由紀奈の情報収集もかねて学校へ行くことに。

そんな剣之介とは裏腹にすれ違いで
由紀奈は和尚の家に帰ってきていた。

そして、1日経って落ち着いたのか
母に言った言葉を後悔していた。

キャプチャ

学校では赤城と茅原が教室に顔を出し
カルロスも一安心したようだった。

学校で由紀奈のことを聞く剣之介
しかしソフィーが由紀奈の意思などいらない
「要は乗ってさえいればいい」と余る言葉を吐き
剣之介は激怒するのだった。

一方研究所では由紀奈の捜索が始まる。

由紀奈にはもう乗ってほしくない
でも由紀奈がいないと地球は危ないかもしれない。
そんな洋海の立場と子を思う思考が錯綜していた。

また、剣之介は学校から帰ってきては
自分の部屋の由紀奈の父が残した記帳が
無くなっていることに気づく。

和尚から由紀奈は黒鷲谷行ったことを聞かされ
剣之介は由紀奈を追いかけるのであった。

剣之介は近くの乗馬場の馬を勝手に借りて
黒鷲谷に向かう。

由紀奈は剣之介と過去にあった鬼ことを知るため
黒鷲谷に来ていた。

剣之介は黒鷲谷の鷲羽の城跡に来ては
自分だけが生き残ったことを涙した。

一方由紀奈は敵の小型ジオフレーム「カクタス」に襲われてしまう。

キャプチャ

逃げる由紀奈、坂を転がり落ち木にぶち当たり
意識がもうろうとし、絶対絶命のピンチ。

そんな時、謎の小型ジオフレームから現れた人影がカクタスを粉砕。
意識が定かでない中、最後に見た人影を由紀奈は
「お父さん・・・」と呼んだ。

そんな時、エフィドルグの母体から
またしても日本に向け敵大型ジオフレームと思われるものが飛来する。

 

第9話「岩屋に鬼が嗤う」

岐阜の研究所では
敵大型ジオフレームが近づいていた。

由紀奈はまだ発見には至ってはおらず
研究所にいるものたちが敵と戦うのかを審議していた。

キャプチャ

一方、カクタスに襲われ気を失った由紀奈は
見知らぬ部屋で目覚めて
そこで父が残した血まみれのノートを発見する。

父は由紀奈が子供の頃に
嘘つき呼ばわりされていたことを知っていたようで

「鬼に関しての研究が明らかになれば
 由紀奈も嘘つき呼ばわりされなくなるかもしれない。」

そうノートに記されており、これを読んだ由紀奈は涙するのだった。

その時、後ろから助けてくれたと思われる人物が

「お前の父はもういない、ここであったことは夢だ、忘れろ。」

そう伝えられ、由紀奈は意識を失う。

一方、剣之介は由紀奈を探しているところに
怪しい人影を発見し追うが見失ってしまう。

また、研究所にどんどん近づいてくる敵ジオフレームだが
重力シールドで一切の物理攻撃を受け付けないので
攻撃は時間稼ぎにもなっていなかった。

キャプチャ

一方、赤城と茅原も黒鷲谷に由紀奈を探しにきていた。

しかし、ベンチに横たわり気を失っている由紀奈を
あっけなく茅原が発見する。

赤城は目を覚ました由紀奈と
一人で空回った会話を繰り広げるのだった。

そこに由紀奈を探してい剣之介も合流。

更にそこで洋海から電話があり
剣之介と由紀奈は鬼が出たことをようやく知らされる。

剣之介は由紀奈はもう乗らなくて良いと言及し
「世話になった」とまるで死に急ぐ侍のようだが
由紀奈は剣之介の一方的な意見に納得できず剣之介を止める。

剣之介は由紀奈に黒骸に一緒に乗るよう頭を下げ
由紀奈はしょうがないとばかりに
ようやく黒骸に乗ることに納得してみせるのだった。

キャプチャ

また由紀奈は
「あんたは勝手に死なないこと」

それに対し剣之介は
「わかった」

と約束するのだった。

二人は研究所に到着するなり
新しい戦闘用スーツを着て黒骸に乗り込み
研究所から射出される。

二人は敵ジオフレームとの交戦に入る。

キャプチャ

黒骸が研究所から射出された際に
その射出システムに不具合が出てしまい
仲間の研究所のジオフレームの到着は遅れ

剣之介と由紀奈は敵ジオフレームを
複数体同時に相手をするという
不利な状況になってしまう。

そして黒骸は囲まれ取り抑えられてしまう。

すると上空から光が差し
取り抑えている敵ジオフレームごと
黒骸は上空へと引き込まれていく。

まさに今、黒骸が敵母艦にキャトられようとしていた。

キャプチャ

研究所の洋海は、重力制御を行っているビームの中では
重力シールドは展開できないと仮定
今まで効かなかった物理攻撃を仕掛けることに。

攻撃は見事に成功し
敵ジオフレームと黒骸は地上に振り落とされるのだった。

そして、研究所ジオフレームも到着し
一気に形成は逆転する形となり
敵ジオフレームを見事倒すのだった。

しかし、やはり敵ジオフレームには
人間らしきものが乗っており今回は自爆することもなく
降伏してくるのだった。

キャプチャ

 

第10話「不遜な虜」

敵ジオフレームを倒した由紀奈と剣之介
一方、剣之介は敵の仲間ではないかという噂があり
小春も心配をしていた。

剣之介はもちろん否定し
小春もその言葉を聞いて安心するのだった。

キャプチャ

研究所では降伏したパイロットの捕虜の
身ぐるみを剥いでは鎧や刀の調査、身体検査が行われていた。

しかし、驚いたことに持っていた刀もそうだが
身体的な部分も人間であることを除けば
剣之介と同じだという結論に至ろうとしていた。

続いて、国連地球外生命体研究局なる所から
捕虜の尋問をするという名目で二人の男女が来ていた。

尋問が始まると捕虜はフスナーニと名乗り
質問に淡々と答えていく。

エフィドルグとは星の名ではなく
組織や象徴のようなもののようだ。

一方、剣之介は捕虜が気になっていた。
色々と聞きたいようで会って直接聞くしかないと考えている。

由紀奈は家出したときに遭遇した人
そこで見た父親のものと思われるノートを思い出していた。

赤城は由紀奈の役に立つためパイロットになると言い出し
ゲーセンのゲームで高得点を出しては鼻と高くし
相変わらずから回っているのだった。

また、フスナーニの尋問は続いており
彼は捕虜とは思えない態度で
「我らの力は絶大、お前たちも我らの庇護の元に入るが良い」

と地球は配下に置くというようなことを言い始める。

キャプチャ

学校の帰り剣之介は由紀奈に捕虜に会うと言い出し
捕虜の顔に見覚えがあると言い出すのだった。

フスナーニの尋問はまだ続いており
仲間が持ち帰っているものが何かと質問され
450年前にクルルが破壊され、当時の先遣隊は地球で全滅。

その破片であるクルル石というものを地球から回収していると話す。

しかし、エフィドルグにとってよほど大事なものなのか
その詳細については黙秘するのだった。

しかし、クルルとやらが破壊されたのも仲間が裏切り
それが黒骸に乗る剣之介ではないかとフスナーニは言う。

尋問の矛先は剣之介にも及ぶこととなり
研究所に訪れた由紀奈と剣之介
剣之介は早速尋問を受けることとなる。

剣之介は前にも研究所の人にした話を
またもう一度、国連地球外生命体研究局の人に
最初から丁寧に話し始めるのだった。

剣之介が鬼と呼ぶ存在が飛来し
村や町が焼かれ、姫にまで脅威が及んだことを話す。

剣之介を含む騎兵はことごとくやられ
剣之介が気を取り戻した時には
何故か姫が目の前にいて、一緒に黒骸に乗ることに。

姫と一緒に剣之介は戦い敵を殲滅するが
突如現れた光に黒骸は飲み込まれ
姫はその中に飲み込まれていったという。

キャプチャ

しかし、尋問をする国連地球外生命体局は
剣之介が黒骸に乗れたことに疑問を持ち
地球に黒骸に乗ってやってきたのは剣之介ではないのか?

と問い詰める。

「フスナーニの顔に見覚えがあるか?」
と聞き

剣之介が
「城下で見たことがあるかもしれない」

と答えたことで話はさらにこじれていく。

一方、フスナーニは警備員に連れられ移動の最中だったが
自分の手のひらの骨を折り、錠を解き警備員を気絶させる。

しかし、彼は
「手のひらが治るのに半時はかかるかもしれん」

とそう言った。

フスナーニは刀とジオフレームの遠隔操作を担うと思われる
小型インターフェースを取り返し
大型ジオフレーム「ロングアーム」を起動するのだった。

キャプチャ

この事態に研究所は気づき警報を鳴らす。
そして、由紀奈も黒骸に乗らなければと思ったのか単独で行動する。

しかし、研究所にまだいたフスナーニと運悪くも遭遇してしまうのだった。

キャプチャ

 

第11話「闇に臥したる真」

フスナーニによるロングアームの遠隔起動。
これにより研究所は軽いパニックに陥っていた。

キャプチャ

剣之介への尋問は続いていたが
ロングアームの起動により尋問を放り出して剣之介も動き出す。

研究所の監視カメラにより
ようやく由紀奈がフスナーニと一緒にいることが判明。

これを聞いた剣之介が由紀奈を助けに向かう。

一方、ロングアームの方はソフィーとトムらが
研究所のアーティファクトで迎撃する。

フスナーニは由紀奈を連れ警備員の銃を奪い
そこにいた警備員3人を手にかけ、地下へと向かう。

由紀奈は過度の恐怖をフスナーニに悟られ
それを見たフスナーニは愉悦に浸かるのだった。

キャプチャ

フスナーニはクロムクロへと向かうかと思いきや
地下の発掘施設へと赴き、発掘途中のそれを見ては
「クルル石だ」と言うのだった。

発掘現場の人間もフスナーニによって銃を向けられるが
その銃は既に弾切れとなっており、悲劇は回避される。

フスナーニと由紀奈はクロムクロへと到着。

フスナーニは由紀奈に
剣之介との絆を解き、新たに由紀奈との契りを交わそうとしている。

このままではクロムクロごと由紀奈も攫われようかというような状況で
「待て」と剣之介の声が響き渡る。

キャプチャ

フスナーニと剣之介の攻防が始まる。

お互い譲らない鋭い剣戟を振るう展開となり
刀を交えながらも剣之介はフスナーニに問う。

「鷲羽の殿に仕えていたであろう?」

しかし、フスナーニにはその記憶はない様子。
逆にフスナーニも剣之介に問う。

「貴様こそ我らを裏切ったのではないか?」

剣之介はこれを否定。

しかし、フスナーニは
剣之介の記憶が改ざんされていると言い放ったのだ。

剣之介の剣はフスナーニの斬撃によって弾かれ手の元を離れてしまい
絶体絶命のピンチかと思いきや相手の斬撃を避けつつ剣を取り戻し形勢を逆転させる。

キャプチャ

フスナーニは負けを悟ったのか由紀奈を道連れにしようとするが
直前でフスナーニの腹に風穴が空き、それは阻止されるのだった。

剣之介は由紀奈の前で人間を手にかけるが、また由紀奈を守り切った。

しかし、剣之介は震えていた。
それを見た由紀奈は静かに剣之介を抱きしめるのだった。

キャプチャ

また、ロングアームは主の死により行動を停止した。

後日、由紀奈と剣之介はまた黒鷲谷へと来ていた。

地図を持つはいいが地図の役割を果たしていない由紀奈
剣之介は呆れながらもスマホのGPSという現代技術を駆使して由紀奈を誘導する。

由紀奈は場所に思い当たったのか走り出すが
そこには何もなかった・・・本当に何もかもなくなっていたのだった。

キャプチャ

剣之介は再び
「お前のことはおれが守る」と約束し

由紀奈は嬉しそうに
「ありがとう」とそう言うのだった。

そうして、おにぎりの大きさにはツッコミ不在ながらも
小春お手製のカレーおにぎりにツッコミを入れる由紀奈であった。

キャプチャ

 

第12話「黒部の夏に地獄を見る」

エフィドルグの円卓会議から始まり
フスナーニまで負けてしまったことで
クロムクロを軽視するものはいなくなった様子。

キャプチャ

由希奈たちは夏休みを告げられ
通知票では剣之介に英語の評価が負け落ち込む由希奈。

夏休みはというと
由希奈と剣之介は扱いが軍人となってしまったため
自分の身は自分で守る、ということで研究所のジオフレーム乗り+赤城というメンツで合宿に。

キャプチャ

由希奈と赤城は当然ついていけない訓練内容。
剣之介やソフィーはなんなくこなしている。

ちなみに軍事訓練の合間には
ほぼ全ての科目の教師免許の持っているセバスチャンが
学科の補習を行っている。

他には銃の扱いや荷物を背負っての山、施設内での水辺訓練などが行われた。

施設ではガウスの水上歩行(重力制御)実験が行われた。

一方、由希奈の親友である美夏はコミケと思われる所でレイヤーとなっていた。
ソフィーがネットから拾ってきた画像を「けしからん」と言いつつも保存する剣之介に
由希奈とソフィーから軽蔑の目が向けられる。

訓練はというと、夏休みも後半に差し掛かるにつれ
由希奈もそれなりの動きを見せるようになっていた。

キャプチャ

また、剣之介は研究所のメンツからは信頼されるようになり
お仕置きスタン仕様の首輪は外され、刀も常備が許可された。

刀は由希奈が剣之助に渡し

「あんたが死ぬための刀じゃないんだからね」

そう由希奈が言い

「心得た」

そう剣之介は答えた。

一方、エフィドルグの一員がまたしても地球に飛来する。

キャプチャ

 

第13話「祭囃子に呼ばれて」

新たな敵ジオフレームが街に飛来し、戦闘が始まる。

キャプチャ

どうやらエフィドルグの行動については
ムエッタとミラーサという二人が黒部の研究所付近にいるようだが
これもまた独断専行らしい。

しかし、敵ジオフレームにクロムクロが一撃を加えると
相手は森の奥へと逃げてしまう。

敵ジオフレームに乗っている女は一撃をもらったことに憤怒しつつも
ジオフレームの再生能力で回復を待っていた。

キャプチャ

一方、学校では文化祭が始まろうとしていた。

学校では黒部が危険に晒されている状況下もあって反対が多かった中
こんな時期だからこそ、と茉莉那ちゃんがゴリ押ししたからだ。

由希奈のクラスはというと
「教えてエフィドルグ」という催しをやることに。

普通なら軍事機密やらで許可が降りねぇだろうという赤城のツッコミも虚しく
クラスにはジオフレームのパイロット3人もいるということで決定。

進行役や台本は無茶振りにもカルロスがやらされることに。

学校では泊まりがけで準備が進められ
クロムクロの巨大オブジェを赤城指揮で作り上げていた。

由希奈と剣之介はクロムクロの馬で買い出しを済ませると
担任からは「バイク通学は禁止、校則違反だ」と研究所ヘリに回収される始末。

キャプチャ

この催しはメディアでは「エフィドルグ討論会」と言われ
それを聞きつけたマントをかぶった女が目を光らせていた。

文化祭当日。

コスプレ割引と銘打って美夏と茉莉那ちゃんが
客寄せに策を打っていた。

由希奈と剣之介は二人で校内の催し物を見てまわることに。

マントの女はコスプレ割引のせいで
怪しいマントやらの格好が霞み、堂々と校内に侵入する。

そして由希奈のクラスの催し「教えてエフィドルグ」が開始される。

司会のカルロスは噛み噛みで緊張しまくりだったので
美夏が見かねてMCを奪い取る。

質問に応えるのは由希奈、剣之介、ソフィーの3人だ。

討論会が進む中、突如マントの女が壇上に上がる。

攻撃姿勢を見せる女に剣之介が立ちはだかるが
マントの女から顔が見え、剣之介の反応が致命的に遅れる。

キャプチャ

次の瞬間、剣之介は女に腹を貫かれていた。

キャプチャ

剣之助は倒れる寸前、その女を「雪姫・・・」そう呼んだ。

 

第14話「祭りに踊る羅刹」

腹を裂かれた剣之介はその場に倒れ
とどめの追撃を仕掛けるマントの女に今度は長身のマント姿の人物が立ちはだかる。

キャプチャ

その隙に赤城とカルロスがソフィーの指示により剣之介を退避させようとする。

マント姿二人の剣戟は続いており
長身のマントは裂かれ顔が顕になるが
それは以前、剣之介が話した鬼そのものだった。

キャプチャ

剣之介を逃すまいとマントの女の脅威が迫るが
セバスチャンがさばき、鬼がそれを追撃する形に。

分が悪いと思ったのかマントの女は逃走する。

担任の武隈先生が謎の手際で剣之介の応急処置を施し
由希奈が研究所に救護の連絡を入れる。

担任のその手際の良さを見た赤城たちは疑問を浮かべる。

一方、逃げたマントの女を追う鬼
それを追従する形で茅原がカメラを持って走る。

茅原はその後マントの女に斬りかかられるが
紙一重で近くにいた研究所の警備隊員がかぶさる形で逃れる。

警備隊員は茅原を庇い一撃をもらっている。

助けられた茅原は、どこまでも他人事の様に
警備隊員の傷を見て、目の前にある現実に冷たい視線を送っている。

駆けつけた赤城に「死にかけたんだぞ!」
と言われるも茅原は

「そっか、あの人も人間だったんだ」

そんな人の心を失ったような言葉を呟く茅原に
赤城は悲痛な視線を向けるのだった。

キャプチャ

剣之介がヘリで運ばれるのをマントの女は見て
宇宙からジオフレームを呼び寄せる。

研究所の洋海たちも
マントの長身は鬼ということで見解が一致していたが
肝心の鬼をロストしていたのだった。

研究所に運び込まれた剣之介だが
驚くことに致命的な血管の傷は既に塞がっていると驚くハウゼン。

一方、街に飛来したジオフレームに乗り込むマントの女。
そして戦闘準備をしていたガウス2機が迎え撃つ。

しかし、ガウス2機は叩き伏せられ
敵ジオフレームの脅威が研究所へと向かう。

満身創痍の剣之介、そして由希奈の前にグラハムが現れ
無理を承知で二人に戦闘に出るよう提案する。

キャプチャ

敵の狙いは剣之介であり
クロムクロで迎撃しない限り剣之介も研究所も終わりだからだ。

由希奈は反対するが剣之介は雪姫様を救うと言うことを聞かない。
結局、傷の塞がっていない剣之介、由希奈も泣く泣く承知するのだった。

クロムクロと敵ジオフレームの戦闘が開始される。

文化祭前に現れた敵ジオフレームが更に現れ「ミラーサ」と名乗る。
以前エフィドルグが二人の名前を言っていたが、マントの女はムエッタという名前のようだ。

2体の敵ジオフレームとクロムクロが対峙する形になる。

キャプチャ

しかし、ミラーサは手柄を独り占めするために協力関係にはないようだ。
クロムクロはどちらかが1対1をもって仕留める、横槍はなし。
ミラーサがそれを伝えムエッタはそれに納得している。

遅れてガウス2機が助太刀に入り
ミラーサの乗るジオフレームとガウス2機が交戦する、が

由希奈が敵ジオフレーム2体が協力関係にないことを伝えると
ソフィーがクロムクロとガウス2機での連携攻撃を提案し
連携攻撃はミラーサのジオフレームの行動力を半減させる。

またも3体の連携でムエッタのジオフレームを追い詰める。

ミラーサは自分で横槍を禁じておきながら
クロムクロとムエッタのジオフレームが競り合いになる中
真後ろからクロムクロを狙う。

キャプチャ

しかし、寸前でクロムクロはそれを避け
ミラーサの槍はムエッタのジオフレームに直撃する。

その直後、ミラーサのジオフレームはクロムクロにより半壊。

ムエッタは情けをかけ、半壊したジオフレームを抱え逃走する。
敵ジオフレームはまたも緑の光によって宇宙へと向かう。

剣之介は血反吐を吐き、クロムクロごと倒れるのだった。

 

第15話「追分の果て」

クロムクロでの戦闘を終え、研究所に運び込まれる剣之介。

キャプチャ

研究所付近での疎開が増える中
その影響は当然ながら関係者にも及ぶ。

カルロスは母から疎開の提案を受けていた。

学校ではその話でもちきりで
カルロスに至ってはイライラの矛先を
この場にいない剣之介に向け毒を吐き、それを由希奈に見られてしょぼくれる始末。

その尻拭いを美夏がして、カルロスは美夏に
「後で顔貸しな」と呼び出されるのだった。

キャプチャ

一方、研究所では剣之介が目覚め
傷が完璧に塞がっている超人ぶりにハウゼンがテンションを上げていた。

また、呼びだされたカルロスだが美夏に怒られる・・・訳ではなく
同人コスプレ動画の制作に付き合えと
それに巻き込まれる形で赤城と茅原も協力することに。

研究所では、2人乗りだったガウスが1人乗りへとする準備が進められていた。

ナビゲーターだったリュウ・シェンミイとセバスチャンも
パイロットへと転向になる予定だ。

これはソフィーが両親から帰国を命じられているのからでもある。

一方、由希奈も剣之介の見舞いに来ていたが
一足遅くベッドには誰もいなかった。

「一足遅れでした」

最悪の自体を想起する由希奈に
ハウゼンが畳み掛けるように、いかにもマッドサイエンティストな発言をする。

由希奈が涙を流し崩れそうになるが

「もっと色々調べたかったのですが、あんなに早く回復するなんて」

ハウゼンその言葉で由希奈の現実がひっくり返る。

キャプチャ

剣之介はというとソフィーと一緒にご飯を食べていた。

金を持っていない剣之介が券売機に頭を下げていたところに
ソフィが手を差し伸べ、食欲を超えた食欲を剣之介が見せている。

ソフィーは静かに帰国のことを話出し
自分が黒部に残るべきか、その決断しかね剣之介に意見を仰いでいる、が

キャプチャ

剣之介はアイスの選択にしか興味がないようで
アイスへの決断をもののふの決断に例える剣之介の会話が
奇跡的に成り立っている。

「もののふたるもの、一度決断を下せば己の選択をただ信じるのみ!」
(アイスへの決断が下される)

「やはりそうですね、自分で選ばなければ!」
(黒部残留の決断が下される)

つぶあんに決めたとソフィーに向き直るが
もうそこに彼女の姿はなかった。

剣之介は意図せずソフィーの背中をすごい力で押していたのだった。

一方、宇宙基地に戻ったムエッタとミラーサは
体罰ではなく体罰以上の苦しみを味わっていた。

キャプチャ

二人は恥を忍んでレフィル隊長にもう一度チャンスをと申し出るのだった。

一方、由希奈はようやく剣之介を見つけ
自分と剣之介が雪姫と呼ぶ女が瓜二つなこと
その女がまたやってきたら剣之介はどうするのか?

そんな質問に剣之介は無言で答えた。

その時、ムエッタとミラーサは特殊スーツ単身で
大気圏突入を試みていた。

 

第16話「再開は水に流れて」

ムエッタとミラーサが特殊スーツで黒部の研究所前のダムに飛来する。

キャプチャ

ジオフレームでの飛来ではないため研究所は探知できない。

そんな時、由希奈と美夏、同人コスプレ動画撮影部隊御一行は
のん気にも電車で撮影地に向かっていた。

ちなみに茉莉那ちゃんも気晴らしと保護者的なポジションで連れて来ている。

文化祭を茉莉那ちゃんのゴリ押しで開催したため
まだ未受理ではあるが辞表を出してしまったらしい。

一方、ダムから研究所への潜入を試みるムエッタたち。
地上からは警備が硬いので水中から潜入することに。

キャプチャ

研究所では一人乗りガウスのバーチャルシュミレーションが行われていた。

シェンミイとセバスチャンは難なくこなすが
ソフィーは手間取っているようで、見ていた剣之介も静かに見守っていた。

その頃、ムエッタたちはダムの底から
研究所の排水口の金網を超振動ブレードで破壊し潜入に成功していた。

ガウス戦闘シュミレーションの結果をグラハムが伝える。
トム以外の3人は合格、トムは街を破壊しすぎて再訓練が必要とのことだ。

ソフィーの帰国に対し剣之介は

「おれはトム殿に背中を預ける気はござらん
 後ろから討たれるのは御免でござる」

と、トムに食って掛かる。

激昂するトムをシェンミイが止めていた。

しかし、グラハムはソフィーの帰国は決定事項だと言い渡す。
それを聞いたソフィーとセバスチャンは何も言わず、剣之介を見つめていた。

その後、ソフィーと剣之介は2人で話すことに。

剣之介はこの時代では自分で何でも選べる
それをみんなが“自由”と読んでいることも知っている。

だからソフィーがなぜ迷っているか分からない。

そんな剣之介を見てソフィーは
「剣之介の方がよほどど自由に見えます」
と答える。

それに対し剣之介は
「おれは忠義に生きるのみだ」

更に続けてソフィーが
「では、あなたはその忠義に縛られているのですね」

その返答に剣之介は
「そんな風に考えたことは一度もなかった」

と初めて自分を俯瞰して見る様子だった。

キャプチャ

一方、ムエッタとミラーサは
研究所にいる研究員の服を奪い取りまんまと潜入していた。

しかし、ミラーサの方は相手をナイフで刺してしまったため血痕付きだ。

また、同人コスプレ動画撮影御一行はというと
美夏と茉莉那ちゃんがそこそこの露出度のファンタジーものコスや
男の娘なBLという極めてニッチなコスなどに着替えて撮影していた。

研究所ではムエッタたちが剣之介を尾行し
同じエレベーターに乗っていた。

しかし、剣之介が血の匂いに気づき
それと同時にムエッタが剣之介に斬りかかる。

剣之介は頭を垂れ、自分との過去を話すが
ムエッタは記憶にない様子で剣之介を取り押さえる。

キャプチャ

剣之介を連れムエッタたちはクルル石のある地下へ。

そして地下でクルル石と要石を発見すると
ムエッタは歓喜の声を上げるのだった。

地上階へと帰ってきた剣之介を人質とするムエッタたちだが
そこは警備隊員に囲まれていた。

ムエッタの武器をソフィーが狙撃で落とすが
ムエッタとミラーサは重力操作付きの特殊スーツで
警備隊の壁を簡単に超えてしまう。

銃で追撃を試みようとするソフィーだが
そこに立ちはだかったのは剣之介だった。

これに驚いたのはソフィーと、ムエッタだ。

キャプチャ

自分を雪姫と呼び、敵対しているはずなのに身を挺して守ろうとする剣之介。
そんな彼をムエッタは振り返らずにはいられなかった。

キャプチャ

剣之介のせいでソフィーと警備隊の追撃は不発に終わりムエッタたちを逃してしまう。

そんな剣之介に

「それは忠義なんかじゃない
 私は黒部に残ります、あなたを野放しにする訳にはいきません」

ソフィーはそう言い放つとその場を立ち去った。

その頃、同人コスプレ動画撮影御一行の元には
研究所から派遣されたガタイのいいスーツとサングラスの男が数人、由希奈を迎えに来ていた。

一方、ムエッタとミラーサはダムの外壁へと逃れていた。

ミラーサは雪姫と呼ばれていたムエッタを追及するが
ムエッタはもちろん記憶にない。

しかし追及をやめないミラーサにクドいと振り返ったその時
ミラーサのナイフがムエッタの腹を裂いていた。

キャプチャ

あれだけ恥を晒しておきながら尚、手柄を独り占めしようとするミラーサ。

ムエッタはダムの外壁の下、ダムの水が放水されるはるか彼方下へ落ちていくのだった。

 

第17話「雲中に鬼が舞う」

ムエッタとミラーサの行動は監視下にあり
仲間割れの様子は剣之介たちに伝えられる。

キャプチャ

今回の一件で剣之介は、少なくともグラハムの信用を大きく落としていた。
それに対し姫への想いが強すぎるだけという洋海の意見は的を射ている。

しかし、エフィドルグが黒部に異常な執念を見せているのは
地下にあるクルル石であると、グラハムも洋海も意見は一致している。

洋海は整備班班長である赤城の父親の所に。

ガウスが1人乗りになったことにより
機体のパーツを米軍が研究所に運んでくる手筈となっている。

赤城の父親は洋海にあれこれ聞くのだが、返答が実にてきとーだ。

洋海は嫌がらせするつもりはないのだろうが
米軍なら予定通り、米軍なら合理的に運んでくれる。

具体性のかけらもない返答ばかりに赤城の父親は
「そんなんでいいんですか?」そう答える他にない。

キャプチャ

敵の攻撃があるかもしれない今、由希奈と剣之介
ガウスパイロットたちは待機を命じられていた。

重い空気の中、ソフィーが
「何か心配事でも?」とわざとらしい質問を投げかけてくる。

剣之介は
「そなたには関係のないことだ」
そう強くソフィーにあたってしまう。

剣之介はムエッタが雪姫だと信じている。
彼女の安否が問われる中、気が気でないのだ。

しかし、この一言にはさすがのトムも黙ってはいられない。

そこへソフィーは畳み掛けるように
「あなたはエフィドルグにつくのですか?」
と問いかける。

剣之介は答えられない。

剣之介は居ても立ってもいられず、由希奈を連れて行ってしまう。
2人はグラハムの許可を得て雪姫ことムエッタの捜索に出る。

洋海が整備班とのてきとーなやりとりで建てたフラグに念を押すように
米軍の輸送機が到着直前の連絡を入れてくる。

そんな時、エフィドルグの母艦より新たなジオフレームが飛来する。

しかし、新手の敵ジオフレームは今までにない飛行タイプの機体だ。
以前に南米へと飛来しておりコードネームは“ブルーバード”

キャプチャ

しかも、ブルーバードはよりにもよってこの時間帯に到着した米軍の輸送機を狙い
操作系を失った輸送機は研究所へとまっしぐらだ。

まんまと洋海が建てたフラグを回収していく米軍輸送機。

ダムに落ちる勢いでそのまま研究所へと真っ直ぐ向かう輸送機を
クロムクロが正面から止めに入る。

キャプチャ

その甲斐があって輸送機は研究所寸前で止まる。

ブルーバードに乗るヨルバは
ミラーサとムエッタの回収に向かうがミラーサの姿しか見当たらない。

ミラーサは白々しくもムエッタの討ち死にを告げ
骸は川へと落ちたため生死は確認できていないと説明する。

その説明を聞いたヨルバは小型のジオフレームにムエッタを探させるつもりだ。
これを聞いたミラーサはかなり焦っている様子だ。

もしムエッタが生きていたことを考えると当たり前の反応だ。

ヨルバは見透かした目と笑みでミラーサを見下ろしていた。

ブルーバードとクロムクロの戦闘が始まる。

クロムクロは一撃を加えたかと思いきや、そのままはるか上空へ連れられ
身動きのとれない空中でブルーバードにフルボッコにされる。

そんな時、新たな未確認の飛行型ジオフレームがクロムクロに近づく。

「義によって助太刀いたす」

その言葉と同時にクロムクロに羽が生える
いや、未確認の飛行型ジオフレームと合体したのだ。

キャプチャ

クロムクロはこれによりブルーバードに一撃を浴びせ
ブルーバードは撤退する。

羽になっていた機体が問いかけてくる
「お前は鬼を切るといっていたが、何故だ?」

剣之介が答える
「鬼は鷲羽の家を滅ぼしたのだ、許すわけにいかん」

更に質問がくる
「その考えが間違いであると疑ったことはないのか?」

羽となっていた機体がクロムクロを離れる。

「もう少し時間が必要なようだな、こちらは対話に応じる用意がある。あとはお前次第だ」

そう言って雷雲への中へと姿を消すのだった。

由希奈はこの声に覚えがある気がするが思い出せない。

 

第18話「湯煙に消える」

黒部付近では雪姫ことムエッタの捜索が続いていた。

キャプチャ

また、由希奈と剣之介は一応研究所所属の軍人扱いということで
溜まっていた3ヶ月分のお給金が支払われることに。
(基本給24万×3ヶ月+α)

高校生にしては多すぎるお小遣いである。

最初はいらぬと言っていた剣之介だが
券売機に頭を下げ、ソフィーに助けてもらった記憶が蘇り
結局はありがたく頂戴することに。

身元不明だが特例として銀行口座も作ってもらったようだ。

剣之介は和尚の家でお世話になっているため
ちょっとお高いまんじゅうを買って帰り
逆に何に使おうか目を輝かしている由希奈。

そんな由希奈は小春と和尚から
「家族を労う気持ちはないのか?」と非難されてしまう。

そんな時、たまたまテレビに映っていた
“上杉謙信の隠し湯”というCMに剣之介が過剰反応を示し
温泉へと行くことが決定した。

由希奈はその話を学校で美夏にすると
美夏は勝手にクラスのみんなも誘って大所帯で行くことに

なるはずだったのだが、当日はクラス一のイケメンが不在となり
それ目当てで参加した女子が軒並み不参加という結果に。

結局、集まったのは
同人コスプレ動画撮影御一行メンバー+剣之介、小春、和尚、ソフィーといった具合だ。

しかも、大所帯の予定をしていたため、宿泊先は旅館ではなく
コテージで自炊というなんともテンションの下がる旅行のスタートとなった。

更に、施設の管理人と思われる人物に
コテージまで案内してもらう道中、熊が出たとかなんとかで
初日は温泉にも入れないという不運に見舞われる始末。

だが到着してみれば、コテージは存外広く、綺麗で快適だ。

夕飯に関しては、自炊と聞かされていた剣之介が
好物のカレーを作るために無駄に高い鍋をネットショップでポチり
食材やらスパイスやらを持ち込む気合の入りようである。

剣之介が作ったカレーは
由希奈レシピに剣之介がスパイスや隠し味を足したものだ。

気合を入れて作った甲斐あって
カレーはお店に出せるレベルだとみんなから太鼓判を押される高評価に。

そんな雰囲気で食事が進む中、とんでもない爆弾を持ち込んだのはカルロスだ。

カルロスはこの間の同人コスプレ動画撮影ツアーで撮った動画を
音楽、音声を差し込み、ストーリー仕立ての一本に編集してきていた。

これをテレビの大画面で流すなり、みんなから散々な評価が返ってきてカルロスは半泣きだ。

カルロスのストーリー仕立ての編集動画があまりにも酷かったため
食事中の会話は“自分ならどんな物語を作りたいか?”という話題に移行する。

それぞれスポ根、ホラー、ヒーロー、カレーと侍、ロマンス、侍ものなど
やりたい物語や意見を楽しげに出し合っていく。

結局は全部やっちゃおうと茅原が言い出し
出された意見や物語の方向性をまとめた結果

「スポ根熱血ラブコメホラー&魔性の探検隊」

というカオス過ぎるジャンルに決定した。

それを聞いた剣之介が大笑いし、楽しげな夕飯の雰囲気と共に夜は更けていくのだった。

キャプチャ

翌朝、少し離れた温泉まで歩いて行くことに。

ちなみに剣之介と和尚以外の男子3人組は爆睡状態で起きる気配すらない。
昨日までは露天風呂と聞いて鼻の下を伸ばしていたが睡魔には勝てないらしい。

道中、由希奈がタオルを忘れたと言い出し剣之介と一緒にコテージへ戻る。
残りのメンバーは先に温泉に向かうことに。

その頃、露天風呂には傷を癒やすためか捜索中のムエッタが忍び込んでいた。

ダムから落下した影響か、特殊スーツは破れて肌が露出し
腹部右側にはミラーサに刺された傷が残っている。

ムエッタは温泉で岩肌に体重を預け眠っている。

その眠りの中で、ムエッタは
父と母、その傍らで真紅に染まる幻想的な夜空を見上げる幼少期の自分
過去の記憶に纏る夢を見ていた。

地球ではないどこか別の惑星で夜空を見上げる両親と幼い自分。
これが彼女が持っている記憶のようだ。

一方、先に温泉についた和尚と女性陣だがムエッタとは遭遇していない。
どうやら露天風呂は2つあるようで客人にとって一般的なのはこっちの露天風呂のようだ。

そんな頃、由希奈と剣之介は完全に道に迷っており
それを方向音痴の由希奈がてきとーに先導していた。

結果、温泉へとたどり着くがこちらはムエッタが入っている露天風呂だ。

もちろん、それを知るはずもない由希奈と剣之介は男女別れて露天風呂へと入っていくが
すぐに由希奈の叫ぶ声が響き、剣之介は露天風呂の境界を刀でぶち破る。

負傷するムエッタを剣之介が預かり
由希奈は救助を呼ぶために温泉の外へと出ようとするが
研究所から派遣されたスーツ姿の人たちが露天風呂へと入ってくる。

どうやら捜索部隊はムエッタの所在についてはある程度目星がついていたようだ。

救助も問題なさそうと判断した由希奈は
美夏に連絡をいれておこうとバスタオル一枚の姿で温泉から出る。

しかし、温泉の外へ出るなり由希奈は敵の小型ジオフレームに遭遇。

悲鳴を聞きつけた剣之介も温泉の外へと出るが
そこには倒れるスーツ姿の人が数名と地面に残された由希奈のバスタオル。

はるか上空に目をやると、緑の光に包まる敵小型ジオフレームと由希奈の姿が。

この時、由希奈はエフィドルグにさらわれたのだった。

 

第19話「鬼が誘う宴」

敵小型ジオフレームにさらわれた由希奈。

宇宙の基地に着くなり、眠らされている由希奈は
液体で満たされた球体の中へと放り込まれる。

その頃、ムエッタを回収するように小型ジオフレームに命令していたヨルバが
レフィルにムエッタの回収完了を報告していた。

もちろん勘違いで回収されたのは由希奈なのだが
彼らはまだ気づいていない。

どうやらエフィドルグ側には、個人を特定する固有の生体波というものがあるらしく
ムエッタと由希奈は完全にそれが一致していたため間違いが起こったようだ。

ムエッタが回収されたとばかり思っているミラーサも
ばつの悪さに顔を歪めている。

一方、研究所では
剣之介が由希奈がさらわれたことを報告し、洋海に頭を下げていた。

気が気でない洋海は由希奈を助けることしか頭にないが
宇宙にいる由希奈を助けることは不可能とグラハムは判断してしまっている。

このことは一緒に旅行に行った小春や美夏たちにも伝えられていた。

研究所ではハウゼンにより
由希奈とムエッタのDNAが一致しており、ほぼ同一人物であることが剣之介らに知らされる。

つまりは先祖と子孫の関係になるということだ。

ここでようやく由希奈が間違えてさらわれた可能性に行き着く洋海。

研究所のガウスパイロットたちは由希奈を助けるつもりだが
指揮官であるグラハムは可能性のない命令を出すわけにはいかない。

ソフィもその気だが
帰国命令が出ている彼女はグラハムに自宅待機を命じられてしまう。

ソフィーにとっては一番重く、苦しいであろう命令だ。

グラハムは何やらハウゼンに研究結果を聞き
その内容はどうやらムエッタを由希奈の代わりに乗せ、クロムクロを動かすことのようだ。

そんな頃、昼食を取ろうとしていた剣之介はソフィと同席することになる。

ソフィーはムエッタを擁護する剣之介を
「雪姫がいれば由希奈さんは必要ないとでもお思いですか?」

と、剣之介にとってはありえない言葉を彼に浴びせ、雪姫は敵だと言い張る。

ソフィーにとっては雪姫は剣之介の命を奪おうとした刺客でしかないのだ。
しかし、今の彼女には剣之介に歩み寄ろうとする心の余裕はない。

そしてソフィーは
「由希奈さんが可哀想です」そう言い残しその場を去るのだった。

キャプチャ

ソフィーは一人、ため息をつきながら研究所の外で座り込んでいた。

座っていた地面に、突如
「鬼の真実を知りたくはないか、対話するつもりがあるなら頷け」

そんな言葉が浮かび上がり、ソフィは顎を引いて応える。

するとまた
「近いうちに会おう、さらばだ」

そんな言葉が浮かび上がっては消える。

周りを見渡すと飛行体が遠くに消えていくのが見える。

一方、宇宙では回収されたのがムエッタと勘違いしているミラーサが
またしても軽率な行動に出ていた。

由希奈が幽閉された球体を破壊するが、既にそこに彼女の姿はなかった。

研究所ではハウゼンによりムエッタの傷を治す方法が剣之介と洋海に説明されていた。
彼女を助けるのに必要なのは剣之介の血液だ。

彼女の体ではミラーサから負った傷によるナノマシンと
体内に元からあるナノマシン、侵食と回復との両者の拮抗によって傷が塞がらないらしい。

それを剣之介の血液により回復のナノマシンを増やすことが目的だ。

どうやら血液型が同じだったのは幸いだが
エフィドルグと剣之介の体は同じ作りのようだ。

その施術がすぐに行われムエッタが目を覚ます。

そこまでして自分を助けようとする剣之介に疑問を投げるムエッタだが
剣之介は助けたい一心での行動だと言い張る。

過去の記憶についても剣之介が語るがムエッタにその記憶はない。

しかし、ハウゼンによりムエッタと雪姫とのDNAの一致
それにより自分と間違って由希奈がさらわれたことが知らされ混乱するが
ムエッタは自分が地球人である可能性を否定するしかなかった。

その頃、ソフィーは自宅へと戻ると、そこには鬼が待っていた。

咄嗟に銃を構えるソフィーだが、紳士的な鬼の対応に警戒が解かれる。

「我が名はゼルイーガーミュンデフビシュライ。ゼルと呼んでくれていい」

鬼はゼルと名乗った。

ソフィーはなぜ自分が対話の相手に選ばれたのか疑問を言にするが
ゼルは研究所でも冷静かつ論理的に話が進められる相手がソフィーだと言う。

研究所の幹部とはそもそも対話の機会すら得られないだろうというのも理由の一つだ。

また、ゼルは鬼でもなく地球人でもないことを明かす。
更に立ち位置的には、エフィドルグとは敵対していることも。

ソフィーはエフィドルグの真の目的をゼルに問う。

その頃、研究所では剣之介が雪姫ことムエッタを連れて
由希奈の救出に向かおうとしていた。

なぜか施設の扉や牢が開いているが、手引したのは洋海たちだ。

ムエッタは宇宙に連絡しクロムクロを宇宙へと向かわせ基地へ戻る
剣之介は由希奈を救いたい、利害の一致が2人の行動を促す。

ムエッタは剣之介から「雪姫様ならクロムクロを動かせる」
そう聞いてはいるが半信半疑で二人はクロムクロに乗り込む。

クロムクロが起動したことに驚きを隠せないムエッタ。
更に、自分の記憶にない自分がクロムクロの投影により映しだされる。

キャプチャ

この時、ムエッタは初めて自分の記憶に疑いを持ち
レフィルにこの事を問いただす意思を固めるのだった。

一方、由希奈はようやく自分が宇宙にいることを知る。

 

第20話「飛んで火に入る虎の口」

エフィドルグの母艦内、弱音を吐きつつも帰る方法を探す由希奈。
しかし、早速ミラーサに見つかってしまう。

ちなみに、ミラーサは由希奈をムエッタと勘違いしたままだ。

キャプチャ

グラハムのいる司令室では
ようやくクロムクロが発進した事実、警報が誤報だったことが伝わる。

クロムクロの出撃に焦るグラハム。

クロムクロを止めようとガウスに追わせようとするが
ガウスは最高位権限でのロックがかけられていて動かせない状況になっていた。

この事でグラハムは一連の騒動が洋海の仕業だと気づく。
それによって洋海は反乱の罪で逮捕という流れに。

しかし、時既に遅し。

「でも、私の勝ちですよ」

洋海は勝ち誇った様子でグラハムにそう言った。

キャプチャ

一方、ソフィーの部屋ではゼルとの対話が続いていた。

エフィドルグの真の目的は

「奴らの目的は支配だ」

そうソフィーの質問にゼルが答える。

ソフィーは植民地のようなものを想像するが
ゼルが言うには人間の意思が介在しない完全なる支配。

そんな極めて恐ろしいもののようだ。

その頃、エフィドルグ母艦では
由希奈がミラーサの脅威から逃げ回っていた。

由希奈はとある通路の入り口に転がり込む形で逃げ込むが
すぐ後ろを追ってきているミラーサを考えると、もはや絶体絶命の状況だ。

しかし、なぜかミラーサはその入口が壁にしか見えていないらしく由希奈を見失う。

由希奈も脅威から免れたことは幸いだが理解には及ばない。

キャプチャ

これは母艦内に元からいたエフィドルグでさえ知らない構造、空間があるということになる。
由希奈はその通路の奥に導かれるように歩き出す。

奥の部屋にはエフィドルグの高度な技術で作られた情報端末があり
その端末に触れることで情報にアクセスできるようになっているようだ。

帰る方法を探すためにも由希奈は手当たり次第に端末に触れていく。

その頃、由希奈がさらわれる前に一緒に旅行に行ったメンツは
情報漏えいを防ぐためか、事情聴取という名目で研究所の一室に監禁状態になっていた。

クロムクロに乗る剣之介と雪姫ことムエッタは
ムエッタが母艦に連絡を入れることで、クロムクロごと母艦に入ることに成功する。

しかし、この連絡により母艦内では
由希奈がムエッタではないことがバレてしまい
由希奈への処分命令が下されていた。

由希奈はというと、まだ情報端末の情報を探っていた。

キャプチャ

たまたま見つけたクルル石の情報に恐怖が刻み込まれる。

理解には及ばないがクルル石が全て集まり一つになる時、良くないことが起こる。
由希奈にもそれだけは分かったようだ。

ゼルは自分の惑星がエフィドルグに支配されたこと
自分が地球でも同じことが起こらないようにするための情報提供者であることを明かす。

更に、ゼルはエフィドルグと真っ向からやり合うにはガウスでは歯がたたないことを示す。

ソフィーは今までは戦えていたことを話すが
ゼルが言うには本体は1000隻規模のエフィドルグ母艦、それが地球にやってくるらしい。

この時、由希奈はちょうどその情報に触れていた。

地球ではないどこかの惑星に、次々とエフィドルグ母艦が飛来し
クロムクロに似たジオフレームが数えきれないほど降り立つ。

そんな光景が由希奈に流れ込んでくる。

キャプチャ

ゼルが言うにはエフィドルグは超高速航行の船を持っていない。
なのに、ゼルの惑星では相手勢力を捕捉すらできず、いきなり蹂躙されたということだ。

この時、ゼルが所持していると思われる小型ジオフレームが
ソフィーの部屋のベランダに降り立つ。

これによりゼルはクロムクロがエフィドルグ母艦に向かったことを知る。
クロムクロを助けるのか備えの一つでも準備しておく様子だ。

それと入れ替わるように、連絡の取れなくなったソフィーの身を案じた
セバスチャンがソフィーの部屋の扉を蹴破る形で入ってくる。

既にゼルの姿はそこにはない。

誰と話をしていたのか、その質問に

「・・・鬼です」

ソフィーはそう答えた。

そして彼が座っていた場所にソフィーが目をやると
そこには1つのUSBメモリが置かれていた。

キャプチャ

一方、由希奈はムエッタが乗っていた機体の修理完了と思われる情報を発見する。
雪姫が乗っていたのなら自分も乗れるかもしれないと光明を得る。

行動の意思を固めた由希奈は
もときた通路を戻っていくが、途中でさっきとは別の部屋に入る。

そこには雪姫ことムエッタの頭部の上半分が何かの装置の上に置かれている。

あまりの光景に腰を抜かし逃げ出す由希奈。

キャプチャ

クロムクロが母艦に到着しムエッタが報告に向かう。
剣之介は待機するように言われるが・・・。

一方、由希奈はムエッタのものと思われるスーツと刀を見つけ
スーツに着替えては2本ある刀の短い方を選びとりその場を後にする。

それと入れ違いでムエッタがやってくるが
刀が1本しかないことに少しの疑問を抱くが残された長い方の刀を取りレフィルの元に向かう。

ムエッタはレフィルにクロムクロに契をかわさずに乗れたこと
自分の過去のものと思われる投映を見たことを話すが

レフィルは全て敵の捏造だと言い張る。

ムエッタは食い下がらず、捏造であれば
本当の記録を見ても問題ないはず・・・そう出るが

この時、剣之介の独断専行が警報を鳴らす。

剣之介を母艦に招き入れたムエッタは
この時点をもってレフィルたちと完全に敵対することとなる。

ムエッタはレフィルとヨルバに追いつめられるが
ここで剣之介が助太刀に入る。

キャプチャ

ここで命を失う訳にはいかないと、雪姫は逃げる選択を剣之介に伝える。

一方、由希奈もミラーサに追いつめられ拙い刀さばきで何とか命を繋いでいた。

ミラーサが仕留めるつもりで刀を大きく振り上げる、が
それに剣之介が割って入り一撃を防ぎミラーサを突き飛ばす。

剣之介、由希奈、ムエッタの3人はクロムクロの方へと足を運ぶ。

クロムクロに乗り込む手前、無重力の中で剣之介は由希奈を抱きしめる形になり
緊張の糸が完全に切れてしまった由希奈が剣之介の腕の中で泣きじゃくる。

キャプチャ

剣之介と由希奈はクロムクロに、ムエッタは自分のジオフレーム「メデューサ」に乗り込み母艦を脱出する。

クロムクロに乗り込んだ由希奈は安堵し平常心を取り戻す。
そして、重ねて「ありがとう」と剣之介に伝えるのだった。

「約束を果たしたまでだ」

剣之介は恥ずかしそうにそう答えた。

このまま地球に帰るのかと思いきや剣之介は母艦を叩くつもりだ。

しかし、クロムクロとメデューサは宇宙に放り出され
次の瞬間、真横から緑の重力操作ビームが飛んでくる。

エフィドルグたちはクロムクロとメデューサを宇宙の彼方に飛ばす気だ。

重力操作を完全に相手に握られ為す術がないクロムクロとメデューサ。

そんな時、以前の飛行型ジオフレームが再び現れクロムクロと合体し
メデューサを抱える形でクロムクロは重力操作から逃れ地球へと帰っていく。

キャプチャ

研究所でもクロムクロが地球に再突入したことを確認
司令室では安堵と歓喜の声が上がっていた。

しかし、そんな喜びも束の間
エフィドルグの母艦が地球に降下を始めたことがベスの口から告げられる。

キャプチャ

 

第21話「牙城の落ちる日」

研究所に向かって降下してくるエフィドルグ母艦。

クロムクロとメデューサはエフィドルグ母艦脱出後、ようやく研究所に着陸。

キャプチャ

これにより由希奈が無事帰還したことが
洋海たちに伝えられる。

由希奈たちを迎えるガウスパイロットたち。

勝手にクロムクロを持ちだした剣之介をトムが糾弾しつつも
「よくやった」と嬉しそうな顔で剣之介の肩に手をかける。

逆に雪姫ことムエッタは拘束される。

エフィドルグという認識は変わっていないので当然といえば当然だ。

剣之介は雪姫が仲間だと呼びかける、が

「油断してはならん!」

そこに割って入ったのは飛行型ジオフレーム「クロウ」に乗っていたゼルだ。
クロムクロと合体したクロウを伝って飛び降りてくるゼル。

キャプチャ

剣之介が鬼と呼んでいた存在の異星人ゼル。

鬼が目の前に現れたとあって剣之介はすかさず飛びかかるが
これをソフィーが間に入る形で止めに入る。

ソフィーは剣之介に跳ねのけられるが
その隙にゼルが剣之介の刀を落とし、腕を後ろで拘束する。

そして、ゼルは口を開き
剣之介が認識している事実を塗り替えていく。

ゼルが言うには雪姫は過去に既に亡くなっており
今目の前にいるのはそのコピーであり、別の記憶を植え付けられたクローンであると。

それを否定するかのようにムエッタが割って入るが

親や生まれた惑星の記憶すら擬似記憶であるとゼルが明かし
ムエッタは言葉を失う。

由希奈はエフィドルグ母艦で見たムエッタの頭部が
クローン技術で作られたものだと直感的に理解する。

ゼルは協力関係になれると提案をするが剣之介は信じることができない。

「信じるかどうかは、君たち次第だ」

そう言い残し、地面に落ちた刀を拾い剣之介に渡す。

その場を去ろうとするゼルを由希奈が引き止める。

「白羽岳人の娘か、岳人は私の友だった」

ゼルは由希奈にそう伝えるのだった。

一方、やっと開放された温泉旅行御一行は
由希奈が剣之介に救出されたことに安堵しつつも
広範囲に退去命令が出せれていることを知らされる。

キャプチャ

その時、エフィドルグ幹部の機体と
敵ジオフレームがエフィドルグ母艦より雨のように飛来する。

その数は今までの比ではなく数十倍以上に及ぶ。

多勢に無勢、研究所の戦力を考えると
真っ向から迎え撃つのは無理ゲーでしかない。

退去命令の出ているソフィーにセバスチャンが

「執事として、ソフィーお嬢様の名を恥ずかしめぬよう戦ってまいります」

そう言い残しソフィーに別れを告げる。

多数の敵ジオフレームの飛来により戦闘が開始される。

キャプチャ

飛行型ジオフレーム「ブルーバード」を相手するのは
クロウと合体したクロムクロだ。

次々と飛来するエフィドルグの量産型ジオフレーム「ヘッドレス」。
相手するのはガウスパイロット3人だ。

しかし、あまりにも多い数に手を焼くトム。

ただでさえ悪い戦況の中
エフィドルグ幹部の一人イムサとミラーサが現れる。

キャプチャ

飛行型ジオフレーム「ブルーバード」を相手するのは
クロウと合体したクロムクロだ。

イムサをシェンミイが
ミラーサをセバスチャンが相手する。

キャプチャ

シェンミイの機体ガウス3が相手との距離をとると
イムサ機は謎の技術により一瞬で距離を詰める。

呆気にとられるシェンミイ。

次の瞬間、ガウス3の左腕が宙を舞う。

その左腕はあろうことかムエッタの搬送車に直撃する。

セバスチャンもミラーサに善戦を見せる。

しかし、一人であれば問題は無かったかもしれないが
相手は多数のヘッドレス付きだ。

セバスチャンの乗るガウスは、ヘッドレスにより両足を封じられ
ミラーサの乗るスパイダーがそこに致命的な一撃を加える。

キャプチャ

そこへ、エフィドルグ母艦が研究所直上へと到達。

シェンミイもイムサ機の直撃をもらってしまい
ガウス3は大破するが、シェンミイは緊急脱出によりどうにか無事だ。

研究所内に多数のヘッドレスが侵入しもはや研究所は地獄絵図だ。

やむを得ずグラハムは研究所の放棄を決断。
研究所にいる人間に退避命令が下される。

エフィドルグ母艦より円形状に放出される建造物。

それぞれが研究所から広範囲を囲うように地面に突き刺さり
エフィドルグ母艦を中心に半球を描くように謎のフィールドが形成される。

キャプチャ

研究所に到達したエフィドルグ母艦からは
無数の小型ジオフレーム「カクタス」が投入され、研究所を襲う。

キャプチャ

一方、ガウス3の左腕の直撃を受けた搬送車は完全に逆さになっている。
その中で苦痛に顔を歪めているムエッタを助け出そうとしているソフィー。

そこに避難しようとしていた美夏たちが力を貸す。

それを見たムエッタは
敵である自分を助けようとするソフィーや美夏たちを見て
今までには無かった新しい感情が芽生え始めていた。

キャプチャ

研究所内では退避するために走るグラハムや洋海
それに司令室で一緒だったリタやベスの姿もある。

しかし、研究所に侵入した多数のカクタスが行く手を阻む。

カクタスが研究員を次々と捕獲していき
ベスが捕まりそうになった所をリタが庇う形で捕獲されてしまう。

捕獲された研究所の人間には耳から超小型マシンが侵入し
洗脳が始まる、もうリタに自我はない。

キャプチャ

ムエッタを搬送車から助けだし
避難用のバスに乗り込み発進を待っていた美夏たちだが
それを見つけたミラーサがスパイダーで接近する。

戦力を持たないバスに乗る美夏たちは、絶望を目の前に為す術がない。

そこへ瀕死のセバスチャンがガウス2でスバイダーに真横から突進をかける。
その隙を見て美夏たちとムエッタを乗せたバスは発進する。

セバスチャンはスパイダーに覆いかぶさるようにしてガウス2を自爆させる。

それを見たソフィーはバスの中から叫びながら遠ざかっていくのだった。

退避命令が出た後も退避どころか戦い続けていたトム。
上空からガウス1を拾い上げ戦線を離脱するクロムクロ。

トムは「まだやれる」と叫んでいるが
「うるさい、黙れ」と剣之介は意外と冷静だ。

これにより、研究所は放棄され
剣之介たちは逃げるように戦線を離脱するのだった。

 

第22話「鬼が哭いた雪中花」

研究所を放棄し、クロムクロに乗って逃れた剣之介や由希奈を含め
逃れた人たちは学校へと集められていた。

研究所が放棄された今、避難所兼仮設司令部といったところだ。

キャプチャ

現状としては、黒部を中心に25kmに透明のシールドが包んでおり
外との連絡手段はあるが、出入りすることは不可能だ。

放棄された研究所では
クルル石の採掘現場で洗脳された職員が集まり作業をしている。

セバスチャンが亡くなったことに花を手向ける
ソフィー、トム、シェンミイの3人。

研究所で洗脳された人間の経緯については
やはり小型ロボの存在が明らかになっていた。

しかし、それと同時に助けられる可能性も残された。

一方、和尚の家には
和尚、小春、洋海が先に帰っており
後から剣之介、由希奈、ムエッタの3人で帰る形となった。

和尚の家には先にゼルも呼ばれていおり
ゼルから由希奈の父、白羽岳人の話を聞くこととなる。

キャプチャ

鷲ヶ岳で岳人は鬼の研究をしており
ありとあらゆる餌と罠を仕掛けては、鬼を捕まえようとしていたが
ゼルはそれをそっと離れた場所から見ていた。

ゼルは「魔が差したのかもしれない」と
岳人が罠の餌を自分の肉、人肉に手をかけようとし
それを止めに入ったのが二人の出会いだったという。

ゼルは自分の住処を密かに山に作り
そこでネット通販も使って食料を調達していた。

ゼルは岳人に自分の母星を映像と共に話し
お互いの立場や環境など、情報を交換などした。

岳人は研究者として色んなことをゼルに聞いてきた。

そこで鬼と呼んでいた存在ゼルが異星人であること
鬼の再来がゼルのことではなく、エフィドルグであることも話した。

ゼルの母星と同じく、地球が危険に晒される事実は
岳人を通してゼルと共に世に出るはずだった、が

岳人は不運にもゼルと別れた後、豪雪に見まわれ命を落とす。

そんな最後を洋海や由希奈たちに伝え
岳人の腕時計をゼルが洋海に差し出す。

それらを聞いた由希奈は
鬼の存在を信じれなかったことを悔やみ、涙を浮かべる。

キャプチャ

ゼルは最後に

「岳人との約束を果たす事ができて良かった」

そう言葉にした。

その後、ムエッタの姿が見えなくなったことで
グラハムやトムは逃げたのだと洋海たちを強く糾弾する。

剣之介は一人で探しにいくと
一緒についてこようとする由希奈を足手まといだと一人で行ってしまう。

その頃、ムエッタは森の中を一人歩いていた。

逃げたのではない、居場所がなかったのだ。

そこに和尚の家で飼っているオコジョがムエッタの横を一緒に歩く。

黒部を包むシールド内では急激に温度が下がり雪が降り始める。
中心にあるクルル石が原因のようだ。

由希奈はいてもたってもいられず一人でムエッタを探しに行く。

探しに来た由希奈の声に気づきムエッタから離れるオコジョ。

「お前も行くのか」

そう寂しそうに言うムエッタ。

膝のあたりまで雪が積もる中
足を滑らし斜面を落ち、由希奈は気を失ってしまう。

それを発見したオコジョがムエッタの元へと戻り
ムエッタを必死に誘導する。

由希奈を発見したムエッタが近くにあった小屋へと運ぶ。

気を失いながら由希奈は、夢を見ていた。
鬼の存在を信じてあげれなかった事、それを父に謝る自分、そんな夢だった。

夢から覚めたとき、目には溜まった涙と
隣にはムエッタがいた。

キャプチャ

お互いに服を着ていないことに驚くが
ムエッタが温めるため脱がしたのだという。

ムエッタは自分が敵であり
由希奈が助けにきたことが理解できないでいることを話す。

「だからって見殺しにはできないでしょ、遠い親戚みたいなもんだし」

由希奈も理由は曖昧ではあるがそう話す。

「分からない・・・」

とムエッタは無理解を示すが、由希奈も

「そんなの私だってよく分からないけど、剣之介が心配してたからら放っておけないじゃない」

と由希奈が言い

それに少し驚いて見せるムエッタだが

彼女はもう自分が何者であるのか
なぜエフィドルグを仲間だと思っていたのか。

何もかも分からなくなっていた。

「お前たちと一緒にいると、ここが苦しくなる」

そう言い、胸に両手を当てるムエッタ。

「ここへいてはならぬという気持ちだけが、どんどん強くなる。だから、私はどこかに・・・どこへ行けばいいのだ。なぜ、私は泣いているのだ・・・」

そう言いながら涙を流し始めるムエッタを
由希奈は優しく抱き寄せるのだった。

キャプチャ

雪が降っていることに由希奈が疑問を持つと
ムエッタがクルルのせいだと答える。

彼女はクルルと地球をつなげるゲートが開くと言う。

それを聞いて由希奈はエイドルグ母艦でみた光景を思い出す。

エフィドルグ母星より、敵の本体が押し寄せてくるのだ。

遅れながら剣之介が小屋に入ってくる。

剣之介が状況の説明を求めるが
そんなことより、と由希奈が緊迫した状況であることを口にするのだった。

 

第23話「雪に唄う蛙」

雪が積もる中、朝から素振りをする剣之介。

そこに胸元を開けたパジャマ姿にムエッタが現れ、顔を赤くする剣之介。

殺気が込められていないと指摘される剣之介。
考え事をしていた剣之介は自分が生き残った意味、自分の未来を憂いていた。

ムエッタは剣之介の境遇に自分を重ねているようだった。

そこに由希奈がやってくると
ムエッタの格好を見るなり慌てて着替えさせるのだった。

学校は避難所となっており本来の学校の役割を果たしていない、が
自然と学校へと足を運ぶ生徒たち。

現状を危ぶむ赤城に対し茅原はネジが飛んでいるというか、今まで通りだった。

カルロスはというと、生きていた証を残すとか言い出し
ノートパソコンに向かっては何か書き込んでいるようだ。

洋海やグラハムはゼルからエフィドルグ侵略の手順など説明を受けていた。

エフィドルグに侵略された場合、人間に自由はない。
そう聞かされる洋海たち。

戦うにはクロムクロとガウス1、ダムに沈むムエッタの機体だけだ。

しかし、戦う他に選択肢は残されていない。

学校には由希奈と剣之介と、ムエッタも制服を着てやってきていた。

ムエッタに話しかけられ顔を赤くする赤城。

赤城は搬送車の中のムエッタを助けるのに一役買っていた。
その赤城にムエッタは「敵の自分をなぜ助けた」そう聞く。

「女子を助けるのに敵とか味方とか関係ない」

そんな事を赤城は言うのだった。

そこにソフィーがやってきて

「今は敵ではないのでしょう?」

そう聞かれるがムエッタは無言で返す。

そんなムエッタに気さくに話しかける美夏。

由希奈は一人でいても気が滅入るとムエッタを学校へ連れて来きたのだという。

そこに空気を読まない茅原がムエッタにインタビューを始める。

「1000隻の艦隊がやってくる」

そう真面目に答えるムエッタ。

そんな所に担任の武隈先生がやってくる。

唐突に先生は二匹のカエルの話を始める。

ミルクの入ったツボに二匹のカエルが入り
一匹は溺死、二匹目はミルクをかき混ぜバターにして
足場を作り生還したという。

バターの作り方を知っていれば一匹目のカエルも死ぬことはなかった。
だから勉強は大事、ということらしい。

みんなを丸め込むように授業を始める武隈先生。

また、剣之介は授業後
先生に進路相談をすることになる。

剣之介は進路相談をし
現代では侍としては生きられないことを改めて知らされる。

雪姫という人物はもうおらず、仇すらいない。
完全に剣之介は道を失っていた。

武隈先生は

「君はみんなと同じようには生きられないだろう、だからこそ君にしかできないことがあるはずだ」

そう剣之介に伝える。

それによって剣之介は自分が何をすべきなのか考え始めるのだった。

その後、由希奈たちと一緒に昼食をとる剣之介は
進路相談のことをみんなに話す。

美夏には「カレー屋じゃないんだ?」

と言われ「悪くないな」と答える剣之介。

ムエッタはオムライスを食べるのにスプーンの使い方を由希奈にレクチャーしてもらっては
オムライスを口に運ぶと、今まで食べたどんなものより美味しいという表情を見せ一気にたいらげてしまう。

%

それに美夏が普段何を食べていたのかというツッコミが入り

「四角いものだ」

と、ムエッタが曖昧な回答をするが
どうやら美味しいものではないらしい。

自分の生きてきた環境を思い出し
何者でもない自分に不安が隠せないムエッタ。

そこに茉莉那ちゃんがやってくる。

そしてカウンセラーの資格も持っているとムエッタにアドバイスをする、が
茉莉那ちゃんが意外にもまともなカウンセリングを見せたことに美夏が驚いている。

由希奈は「先生みたい」と言い出す始末。

「先生なんですけども・・・」

そう言いながら茉莉那ちゃんは涙目だ。

教室に帰ると、以前に温泉旅行で言っていた映画の脚本をカルロスが仕上げていた。

どうやらPCに向かって何やらしていたのはこれらしい。

赤城と茅原がしゃーなしという感じだったが
結局、それにつられるようにみんなも参加でカルロス脚本の映画を撮ることになった。

ムエッタは戦いの準備と勘違いしているが
剣之介から馬鹿騒ぎだと伝えられる。

それぞれが微妙におかしな格好をし撮影が始まる。

ムエッタにだけ役がなかったことに気づいた赤城が気を利かせ
なりたい役を小春が聞いてみる。

小春の頭の上に乗っていたオコジョを見て

「私は白くて小さい生き物になりたい」

ムエッタがそう言い、周りは唖然とするのだった。

赤城が「由希奈を守る」と言いボールを握り
剣之介が「立ちはだかるものは切る」と言いバットを構える。

そこに脚本にない赤いマスクの男が
片言の日本語を話し乱入するのはトムだ。

それにカルロスが怒りだすが
更にそこにシェンミイがトムを横蹴りする形で入り
もはや意味不明な展開となる。

カルロスは空いた口が塞がらず
茅原はすでにカメラを向けていない。

もはや映画なのか何なのかという状況は無茶苦茶だ。

ムエッタが

「確かにこれは益体もないものだな」

と少し笑みを含んだ顔持ちでそう言い

「だが、悪くない。気持ちの良いものです」

そう剣之介が返す。

今まで雪姫のために剣を振るってきた剣之介だが

「誰かのために剣を振るうのも悪くない、そう思えてきました」

そうムエッタに言う

「誰かのため?」

そうムエッタが聞くと

「おれにしかできぬことがあるというのなら、おれはそれをやろう。二匹目のカエルが飛び立てるように、その礎となろう」

そう剣之介が答える。

そして、剣之介はムエッタに向かい直し

「共に戦ってほしい」

そう頭を下げる剣之介だった。

映画の方はというと、もはや何を撮っているのかは分からないが
それぞれがおかしな格好にメイクをしている。

そこにカルロスがムエッタにも混ざるように言い

ムエッタは笑って返すのだった。

一方、研究所のエフィドルグ母艦からは
重力操作によって緑の光が宇宙へと向かい
形を取り戻したクルルが宙へと上がっていく。

 

第24話「血戦の黒部ダム」

ムエッタが共に戦うことを決めグラハムにその意を伝える。

それと同時にクルルが上昇を始めたことが発覚する。

クロムクロ24話

ソフィーとゼルが話し、ゼルも共に戦うことをソフィーに伝え

「君はどうするのかね」

とソフィーの意思を確認するゼル。

「私の信念に侍ふ」

と戦う意思を見せるソフィー。

それを聞いていたグラハムが後ろからやってくる。

グラハムは「都合がいいのは分かっている」
と、ソフィーに一緒に戦って欲しいと願い出る。

ソフィーはガウス1で出撃することに。

また、学校のグラウンドに立つクロムクロの前で
剣之介と由希奈も戦いの前に話していた。

「由希奈、お前の命をおれにくれ」

と唐突に言い出す剣之介に

「え、嫌」

と言う由希奈に戸惑う剣之介だが

「私の命は私のだけど、あんたになら預けてもいいかな、でもちゃんと返してよ」

そう続けて言う由希奈に

「心得た」

と返す剣之介。

「その代わりあんたの命は私が預かる、ちゃんと返すからね」

と由希奈

剣之介は今まで考えていた事がありその一つを由希奈に伝える。

「おれは一つ決めたことがある。由希奈、お前を嫁にしてやる」

と剣之介

「はぁあああああ!?」

と頬を赤くして叫ぶ由希奈。

「おれにはお前くらいが頃合いなのだ、跳ねっ返りで行き遅れのお前を嫁にしようなどというバカは、おれくらいのものだぞ」

と恥ずかしそうに口にする剣之介。

「ふぅっざけるなぁ!そんな消去法みたいなプロポーズあってたまるか!」

と由希奈

「どうして喜ばない?」

と焦る剣之介

「バカバカ、死んじゃえアホ侍、唐変木!」

クロムクロ24話2

と由希奈が剣之介を叩きながら顔を真っ赤に染めている所に

「絶対許しませんからね」

と洋海が無線で間に割り込むように伝える。

この会話は研究所の関係者には筒抜けだ。

「由希奈さん、そのプロポーズ受けてはいけません、それはフラグです」

とソフィーも無線で伝え

「心拍数の上昇を確認」

と畳み掛けるようにベスまでもが割って入る始末。

「お前たち、もう許してやれ」

とグラハムが最後に言う。

由希奈たちの前に美夏たちがやってくる。

「ちゃんと返ってくるんだぞ」

と美夏が言い由希奈を抱きしめ

「うん」

と返す由希奈。

「絶対由希奈を死なせるんじゃねぇぞ」

と赤城が剣之介に伝え

「任せろ」

と剣之介。

「映画まだ撮り終わってとらんがやからの、絶対帰ってこられ」

とカルロスが心配そうに言い

剣之介と由希奈が頷く。

そして、エフィドルグとの戦闘が始まる。

クロムクロが先行し、1機で突入する。

ミラーサ、ヨルバ、イムサを相手にし時間を稼ぐクロムクロ。

その間に、研究所へグラハムや洋海たちが侵入。

ゼルの乗るクロウがガウス1を宙から下ろしソフィーが助太刀に入る。

クロウはそのままクロムクロと合体するが
ゼルはクロウから降り、別行動だ。

空中ではクロムクロとブルーバードが戦うことに。

氷漬けとなっているダムの底からメデューサを呼び出し飛び乗るムエッタ。

ムエッタの乗るメデューサとミラーサの乗るスパイダーとの戦闘が始まる。

クロムクロ24話3

小型ジオフレームのカクタスとは地上部隊がそれぞれ通常武器で対応
大型ジオフレームのヘッドレスにはソフィーが相手をする形だ。

洗脳された戦闘員の足に銃弾を浴びせつつ無力化して進むグラハムたち。

研究所の中には洗脳され意識を失った人間たちが転がっている。

研究所の指揮系統と取り戻す洋海たち。

ゼルとトムは研究所のある部屋はと向かっている。

多数のヘッドレスを相手にするソフィーだが
3体に囲まれ隙をつかれるソフィー。

不覚を取ったと相手の一撃を覚悟するソフィーだが
その1体の足元が爆発しバランスを崩すヘッドレス。

「一太刀目をスウェーで避ける、その癖は直っておりませんなお嬢様」

その声と共にセバスチャンが姿を見せる。

セバスチャンは生きていた。

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その頃、トムとゼルは研究所のある部屋に来ていた。

そこには以前エフィドルグのフスナーニが乗っていた
大型ジオフレーム「ロングアーム」が保管されている。

そのロングアームに乗り込むのはトムだ。

「よいのか?グロングルと契を交わすということは、人ならざる者になるということだぞ」

そう伝えるゼル。

「自分可愛さに戦友を見捨てるだと?冗談じゃねえ、それこそ人でなしだ」

と返すトム。

メデューサとスパイダーの激しい戦闘が続いている。

ミラーサはムエッタが敵と繋がっていたと勘違いしているが
今更何を言おうと彼女には通じないだろう。

「こっちだ、そのまま下がれ」

セバスチャンの声によりムエッタがミラーサの乗るスパイダーを誘導する。

そこには以前片腕を失ったガウス2が倒れている。

スバイダーがその直上を通り過ぎる瞬間に
ガウス2に乗るセバスチャンが

「借りをお返しします」

そう言い、スパイダーの足に一撃を加え
スパイダーの足は爆発と共に吹き飛ぶ。

その隙にムエッタがスパイダーに致命的な一撃を加え
スパイダーは完全に動きを停止する。

次にムエッタの乗るメデューサに攻撃を仕掛けてきたのは
イムサの乗るロックヘッドだ。

その間も、クロムクロはブルーバードに手を焼いている。

「司令室、一つ提案があります」

そう言い出したのはソフィーだ。

クロムクロに研究所のエントランスに向かい
空から真っ直ぐに降下するように指示が出る。

それを追うようにブルーバードがクロムクロを追撃する。

研究所からブルーバードに向け
ガウスの発射口が向けられている。

「飛び道具など」

と完全に甘く見ているヨルバに
発射口から飛び出し一気に距離を詰めたガウス1がブルーバードに一撃を加えることに成功する。

その隙にクロムクロがブルーバードに致命的な一撃を放ち
ブルーバードはダム上流の川に墜落する。

エフィドルグ幹部で残されたのはイムサだけとなり
ロックヘッドをクロムクロ、メデューサ、ガウス1で囲む。

形成が完全に逆転したと思われたが

「イムサ、主の体貰うぞ」

その言葉と共にエフィドルグ母艦よりレフィルの乗ったジオフレームが姿を見せ
ロックヘッドと合体する。

その大きさはクロムクロの数倍にもなるかもしれない。

クロムクロ24話4

ムチのようにしなる武器がクロムクロたちに襲いかかる。

「まずは裏切り者の処刑である」

と狙いを定めムエッタが乗るメデューサを畳み掛けるレフィル。

メデューサがボロボロにされていくが

「俺様の許可無く死ぬことは許されん」

と登場したのはロングアームに乗ったトムだ。

ムチのような腕は4つ搭載されており
トムを合わせて一人一本というところだ。

「あ、いけるかも」

とここで由希奈が光明を得たように話す。

全員が一本ずつの腕をさばけれたとしても
相手に攻撃が届く訳ではない。

しかし

「大丈夫」

と由希奈が言い、それを信じるように全員でレフィル機に立ち向かう。

ソフィーが相手の一本の腕を落とすが、相打ちになったガウス1は真っ二つだ。

あと3本の腕をメデューサとロングアーム
クロムクロが近い位地で受け止める。

その隙にクロウに搭載された長槍を由希奈が操作し

「私だって、戦えるんだから」

と叫びながら一撃を加える。

爆発と共にロックヘッドに乗るイムサは落命し
相手の超大型ジオフレームは行動を停止する。

「ありえぬことだ」

とレフィルは母艦へと逃げこみ、それを追う剣之介たち。

クロムクロを降り
母艦内を逃げるレフィルを追おうとするが由希奈は動けない。

由希奈は初めて自分の手で人の命を奪った。

「感触が、伝わってきて・・・」

と涙を流しながら震える手を見つめる由希奈。

由希奈には人を手にかけてしまった衝撃が体の中を駆け巡っているのだ。

「すまん由希奈、だがよくやった。そなたはここで休んでおれ」

と震える手を両手で包む剣之介。

クロムクロ24話5

レフィルは以前、由希奈がされわれた時の隠し通路に入り

準備中のクルルの強制起動を試みる、が

レフィルの腹に風穴が開き、それは阻止された。

「やはりな」

とレフィルの正体を見たゼルがそう言い

レフィルの顔に視線を向けると、それはゼルと同じ種族のものだった。

クロムクロ24話6

ゼルは自分の乗ってきた小型ジオフレームから
エフィドルグが使っているものと同じと思われる超小型の洗脳マシンを
レフィルの耳に差し向ける。

苦痛に顔を歪め、レフィルの洗脳は完了した。

「今すぐクルルを停止しろ」

ゼルが言うと

洗脳されたレフィルは

「了解」

とあっさりとクルルを停止させる。

これにより研究所付近を中心に包んでいたフィールドも消失する。

そこに遅れて洋海たちが到着し
ゼルと同族に見えるレフィルのことを尋ねると

ゼルによれば、同族のコピーのようだ。

そして、レフィルに問い詰めていくと
指揮官である自分すら作られた存在であると
レフィル自身はその情報を自覚しているようだ。

しかし、エフィドルグ母星のことなど
自分を作った人間以上の情報は組み込まれていないようだ。

「このままクルルが開かなかったとして、どうなるの?」

洋海が当然の質問をレフィルにぶつける。

「クルルが開かなかった場合、より大規模な矯正艦隊が通常航行にて出立する。到着は224公転周期の後」

と危険な香りしかしない発言により

研究所の奪還、クルルの停止は成されたが
更なる危険が地球に迫ることとなってしまうのだった。

 

第25話「鬼の見た夢」

この戦いが終わったら・・・
と赤城、茅原、カルロス、美夏がそれぞれ将来を憂い話している。

そんな時

「電波キターーー」

茅原の一声により、剣之介たちの勝利が伝えられる。

クロムクロ25話1

レフィルへの尋問は続いており
ゼルの惑星では8割しかエフィドルグ化していないことが判明する。

レフィルによれば現住生物でない反抗勢力のようなものが存在する可能性があるという。

更に続けてクルルを通して紛れ込んだ情報を明かす。

「エフィドルグに虐げられし星々の子らよ、今こそ集結すべし。我らこれより雌雄を決する戦いを敢行する者なり」

そうレフィルが言い

情報はその反抗勢力のものと思われるものであり、今現在のものだと言う。

ムエッタが自分が「作られた存在なのか?」と問い

肯定して見せるレフィル。

更に、例えエフィドルグとして任務を終えていたとしても
ムエッタを含め矯正官は処分される事が決まっていたとレフィルが明かす。

それを聞いたムエッタは歯を軋ませている。

グラハムと画面越しに会話する海外の女性大統領と思われる人物。

クルルは破壊が決定し、地球ではエフィドルグとの決戦に迎えて、という名目で
軍拡競争が増すと予想される。

一方、剣之介と由希奈が学校の教室に入ると
クラッカーの音と共に、クラスメイトに感謝と祝福の言葉がかけられる。

エフィドルグがいなくなったことで平和が戻り
クラスメイトそれぞれが将来を考え始めている。

カルロスは映像に関しての勉強を始めると言い出すが
剣之介は謎にカルロスを評価しており、今のままでいいと言う。

それによってカルロスは自分が撮りたいものを改めて考え直したのか
借りているカメラをまだ少し貸しておくように茅原に頼み。

茅原はサムズアップで答える。

戦火の後が残る研究所では
トムがレフィルの乗っていたオーガという大型ジオフレームの前に来ていた。

いつものようにタバコに火をつけるがむせ返してしまうトム。
そこにゼルが現れ、纏い手になると毒物に過剰になると説明する。

レフィルが乗っていたオーガという二人乗りの機体は
トムとシェンミイがパイロット登録することになっているようだ。

クロムクロ25話2

グラハムはハウゼンと
国連地球外生命体研究局のキャリー・タナムが再び加わり
ハウゼンが研究結果を伝える。

剣之介たち纏い手は脳が死なない限りは不死だという。

基本構造がそれのエフィドルグが大群を連れていずれやってくるのだ。
キャリーはその存在があまりに危険だと話す。

ゼルは地球に来たときの事を
剣之介、由希奈、ムエッタに話す。

ゼルは重要人物として研究所に一室を与えられているようだ。

ゼルたちはエフィドルグから船を奪い
他の惑星へとそれぞれが飛びたったのだという。

同じ過ちを繰り返さぬよう、地球に降り立とうとするエフィドルグの母艦に
奪った船をぶつけることで、クルルとエフィドルグの残党は地球へと散り散りになり落下した。

エフィドルグの母艦は飛び道具が効かないため
同じ機能を持つ船をぶつけるしか手段は無かったという。

その時に生き残ったエフィドルグの残党が地球で暴れたのだという。

これが剣之介が元いた時代で起こったことだそうだ。

グロングルを奪ったはいいが纏い手がいないゼルたちは
人間に協力者が必要だった。

近辺で生き残ったのは雪姫と剣之介だった。

雪姫がクロムクロに乗ることを決意し
それと同時に剣之介も二人乗りのクロムクロの纏い手となったという。

そしてエフィドルグとの戦いでゼルの仲間は失われ
雪姫も命を落とした。

しかし、剣之介が生き残っていたことは
ゼル自身も驚いていたようだ。

剣之介は過去を知り、ゼルに頭を下げる。

クロムクロ25話3

ゼルの家族の写真を見て由希奈がそのことを尋ねると
家族はエフィドルグによって命を奪われてしまったという。

その写真には月が2つ映っている。

それはムエッタが持つ偽りの記憶そのものだった。

エフィドルグは奪った惑星、ゼルの惑星の記憶をムエッタの記憶に埋め込んでいた。

しかし、ムエッタはその事実を知ったとき

「だが、確かにあるのだな、その景色は。全てが嘘ではなかったのだな」

と、偽りの記憶に真実があることを嬉しそうにするのだった。

その後、まだ雪が残る中
剣之介たちは雪姫に花を手向けに来ていた。

剣之介は、ゼルが鷲羽の城を見続けてきた450年という歳月を
遠く想像できないものだとこぼす。

剣之介にとってはあの時代から1年と経っていないのだ、当然だ。

「しかし未練だな・・・」

と、ゼルは故郷をこの目でもう一度見たいとそう言葉にした。

その帰り、由希奈が

「家に帰らないの?」

とムエッタに聞くと

ムエッタはこの先、研究所で管理されることになっているらしい。

「私は故郷の夕日を見たい。例えそれが偽りの記憶だとしても、本当にあるというのなら・・・この目で見てみたいのだ」

そう由希奈と剣之介に言い別れるムエッタ。

クロムクロ25話4

剣之介はそんなムエッタをじっと見つめていた。

ムエッタは捕らわれたヨルバの元を訪れ
地球側につくように話すが、ヨルバは当然聞く耳を持たない。

洗脳されていたと理解しているムエッタの方がある意味異常なのだ。

剣之介たちが研究所を訪れる。

ムエッタの首元のそれを見て剣之介は怒りを露わにする。
かつてそれは、剣之介にも付けられていたスタンリングだ。

ムエッタは自由を条件にその首元の呪縛を受け入れたのだという。

ムエッタに手作りのケーキを渡し
今度一緒に作ろうと約束をする由希奈。

そんな時、めまいで倒れそうになったムエッタを支える剣之介。

そこにハウゼンが現れムエッタが正常であることを伝える。

ムエッタはハウゼンの研究により薬を飲まされていた。

力が入らないムエッタを警備員二人が肩を担ぐように持ち上げ
その時ムエッタが落とした由希奈の手作りケーキは警備員により踏み潰されてしまう。

それを見た剣之介が激昂し、警備員を無力化し、そのままムエッタを連れて帰ろうとするが
ムエッタ用に作られたという麻酔銃により剣之介もその場に倒れ込む。

そのまま、ムエッタは研究所の奥へと連れ去られてしまう。

ハウゼンによると回復力の高い剣之介ならすぐに動けるようになるらしい。

剣之介は「先に帰っておれ」
と怒りが収まらないまま由希奈に言い、研究所の奥へと進んでいくのだった。

由希奈が家に帰ると
そこには洋海がおり、研究所の所長はどうやら解雇されてしまったらしい。

そして、母親として戻ってきた洋海と会話をする由希奈
地中海にでも家族旅行に行こうか、などと洋海が提案すると

「剣之介、大丈夫かなぁ」

と剣之介も当然のように家族に加える由希奈。

しかし

「由希奈、彼のことは忘れなさい」

と、真剣な顔をする洋海からは予想もしていなかった言葉が返されるのだった。

剣之介はというと、ゼルに会っていた。

剣之介はゼルに提案をしている。
どうやらゼルの母星に乗り込むつもりらしい。

ゼルは最初は「狂気の沙汰だ」と否定していたが

「万に一つも勝ち目はないと?」

という剣之介の質問に対し

「万に一つなら、ある」

と可能性を示すゼル。

剣之介が家に帰ると、由希奈がいつものように迎え入れる。

「由希奈、明日おれに付き合え」

剣之介は真剣な顔で由希奈にそう伝える。

由希奈も察したのか、剣之介とは目を合わさず

「・・・うん」

と一言だけ返事をするのだった。

翌日、二人は遊園地へと向かう。

思いっきり乗り物に乗り、遊園地を楽しむ剣之介と由希奈。

最後には観覧車に乗る二人だが
何かを言い出そうとする剣之介に、それを察し黙り込む由希奈。

しかし、観覧車が頂上に達する直前

「どうしても行かなきゃいけないの?ゼルさんの星に二人を連れてってあげるんでしょ?」

そう由希奈から切り出す。

少し剣之介は驚いたようだったが、続けて

「小春も大きくなったし、お母さんも首になったし大丈夫かな」

そう剣之介と一緒に行く意思を固める由希奈

それに少しかぶせるように

「そなたを連れて行く気はない」

と拒絶する剣之介

「私を嫁にするって言ってたよね、あれって嘘なの?」

予想外の返答に焦燥感を募らせて問う由希奈

「あれは・・・反故になった」

と罪悪感を拳で握りしめそう剣之介は答える

「勝手に反故にすんな!」

涙をこぼしながら叫ぶ由希奈

クロムクロ25話5

「救ってもらった命、託された想い、施された恩義に報いねばならぬ。おれは武弁なのだ・・・すまぬ」

そう言い残し観覧車から一人降りる剣之介。

由希奈が俯き泣いたまま、観覧車は再び頂上を目指し始める・・・

 

第26話「侍は振り返らず」

「由希奈を頼む」

そう言い、赤城に頭を下げる剣之介。

クロムクロ26話1

赤城はその言葉を聞くなり激昂し、剣之介に殴りかかるが
剣之介は避ける素振りすら見せず赤城の拳を受け、その場に尻餅をつく。

剣之介は立ち上がり

「頼む」

そう言い、立ち去るのだった。

学校には世界の終わりが来たような顔で由希奈が登校してくる。

心配した美夏たちが聞くが、剣之介がいないことに美夏も気付く

「さよならだって」

由希奈が泣き出す。

事情を由希奈がソフィーたちに話し
剣之介がエフィドルグの母星に戦いに行くことが知らされる。

「お前はあいつ一人で行かせて、それでいいのかよ?」

赤城が由希奈に問う。

由希奈は泣きながら首を横に振って答える。

「あいつには、お前が必要なんだろ?」

そう由希奈の背中を押す赤城。

「うん・・・私、剣之介と一緒に行く」

涙を拭いながら決意する由希奈。

美夏たちが心配するが由希奈の決意は鈍らない。

「しゃーない、由希奈の駆け落ち、付き合ってやるか」

美夏の言葉で、クラスの仲間も由希奈を応援する。

「もうこの世界には戻ってこれないと思います、覚悟はできていますか?」

ソフィーが由希奈に問う。

首を縦に振る由希奈。

「安穏と生きていく未来はもう訪れないでしょう、ですが希望はまだあります。私も行きましょう。」

ソフィーが同行することを決意する。

その頃、剣之介はゼルとムエッタに会っていた。

「由希奈はどうするのだ?」

ムエッタが剣之介に聞く

「・・・連れては行けませぬ」

顔を歪めて答える剣之介。

「許せ・・・私の命、そなたに預けよう。」

ムエッタが剣之介の決意を受け取るように言う。

由希奈たちはこの施設に父など働く関係者がいるということで
特別な措置として研究所へと入ることが可能だ。

エフィドルグ母艦内を撮ると意気込んでいる茅原にも
父が研究所で働いていたようだ。

その父親とはハウゼンのことだった。

久しぶりの再開にハグする二人。

カメラが持ち込めなかったため
ハウゼンが妻のことを熱弁している間にハウゼンのカメラを拝借する茅原。

研究所には由希奈、ソフィー、茅原、赤城が潜入。

研究所の混乱に乗じて作戦は決行される。

ちなみに混乱が起こるように報道機関には情報が予めリークされており
研究所には報道陣が駆け込む形で混乱を呼んでいる。

仕組んだのはカルロスだ。

報道陣に扮したカルロスと美夏が野次を飛ばしている。

クロムクロ26話2

作戦会議中の剣之介に由希奈から電話がかかってくる。

電話に出る剣之介。

電話で話すのは初めてだと、切り出す由希奈。

「これからどうするの?」

由希奈が言う

「そなたには関わりのないことだ」

剣之介が答える

「そういう悲しくなるようなこと言わないでよね」

重ねて言う由希奈

「ゼル殿とムエッタ殿を連れて、ここを出る」

剣之介が答える

「やっぱり、それって無茶過ぎるからしばらく待ってて」

由希奈が伝える。

「いいや、待たない」

剣之介は行動に移す意思を伝える

「だったら、電話の電源は切らないでよ、わかった?」

と由希奈。

剣之介たちのエフィドルグ母星への進行作戦が始まる。

ゼルが自分とムエッタのスタンリングを
軽々と破壊し、首から外す。

「私なりの誠意だったのだ。」

そう言い行動が開始される。

由希奈たちと赤城は別行動。

赤城はサポートするためにとある部屋で作業中だ。

由希奈、ソフィー、茅原が研究所を駆け抜ける、が
目の前にセバスチャンが現れる。

「お嬢様、本日はどのようなご用件で?」

とセバスチャン。

「私達の未来のために戦うのです。」

と返すソフィー。

「それがお嬢様の望みなら、私も賭けましょうあなたの未来に。」

そう言い、セバスチャンが仲間に加わる。

セバスチャンが研究所のセキュリティーをいとも簡単に書き換える。
どうやら、研究所でのエフィドルグ戦の間に仕込んでおいたものらしい。

セバスチャンからIDカードを渡されるソフィー。

研究所の中を駆け抜けるために必要なジオフレームのキーとなるらしい。

IDはエフィドルグ戦で亡くなった兵士のものだ。

「この先は下手をすれば撃たれます、もう帰ってください」

茅原にそう伝えるソフィー。

「なんで?」

と茅原

「今までは、たまたま生きていただけです。撮りためたものを加工して、それなりのストーリーを付ければ、それなりの再生数を稼げるでしょう。」

そうソフィーが言うが

「それって、おれの流儀じゃねぇんだよなぁ、おれ嘘流したことねぇし。おれは目の前の真実しか流さないぜ」

と答える茅原

「あなたを見くびっていたようですね。覚悟があるなら、最後まで真実を取り続けて下さい」

とソフィーが茅原を認めるように言う。

剣之介たちは研究所の静けさに違和感を感じつつ進むが
そこには国連地球外生命体研究局のキャリー・タナムと
ジオフレームで武装した兵士たちが待ち構えていた。

クロムクロ26話3

その時、研究所に警報が鳴り響く。

これは赤城が火災を装って行った時間稼ぎだ。

グラハムにも火災と正体不明の敵との交戦中。
そんな情報が伝わるが、その正体はソフィーたちだ。

研究所の外には
クロムクロをお姫様抱っこする形でメデューサが現れる。

操縦しているのはもちろん由希奈だ。

操縦席の後ろには茅原が相変わらず撮影を続けている。

「ちょっと、何でついてくるの!?」

と由希奈。

混乱する研究所とグラハムの前に洋海が現れ

「セキュリティガタガタでしたよ?なってないですよここのセキュリティ!」

と伝える洋海。

一方、剣之介に連絡をとる由希奈。

ゼルが茅原の配信画面を見て由希奈の今の状況を剣之介も理解する。

剣之介が携帯で由希奈に居場所を伝えると

剣之介たちとキャリー・タナム率いる武装部隊との間に
壁を破壊しメデューサの腕が現れる。

それに乗じて剣之介とムエッタ、ゼルはクロムクロへ。

乗り込もうとするゼルに

「ゼル、私も纏手にして下さい。私も戦います。」

とソフィーが意思を伝える

「それはできない、君たちが纏手になどならぬよう済むように我々は行くのだ」

そう答えるゼル。

「分かっている・・・分かっているから・・・」

言葉を繋ごうとするソフィー

「さらばだ、君らには感謝している」

ゼルのその言葉によってゼルとソフィーの会話はそこで終わりを告げる。

「武運を・・」

最後にそうソフィーが呟き、クロムクロはエフィドルグ母艦内に向かう。

グラハムがクロムクロとメデューサを無力化するよう命令が下り
トムとシェンミイが動き出す。

クロムクロが母艦内へと入り
ゼルが母艦内で研究をしていたポーラとジローに話しかけられる。

「クルルが不安定化している」

と適当な理由をつけ、装置に近づくゼル。

ゼルの目的に気づいたポーラがジローたちに避難を呼びかける。

「クルルを開くんですか?」

ポーラが問う

「済まない」

ゼルが答える

「謝るのはこちらの方です。人類にしてくれたことには感謝しています・・・なのに」

ポーラが言う

「君のような人がいる限り、私の行いは無駄ではなかったと思える」

ゼルがポーラにそう伝える

「ありがとうざいます」

と、ポーラ

「こいつを頼む。こいつがいれば船の解析も進むだろう」

そう言いポーラに小型ジオフレームを託すゼル。

クロムクロ26話4

そして、クルルは開かれ
クロムクロが母艦より飛び出す。

クロムクロがクルルに向けて上昇する途中
母艦上で待機していたメデューサがクロムクロの足を掴む。

「こら、離せ。そなたはここに残れ」

と剣之介が言い

「やだ、ついて行く。もう決めた、あんたと一緒に行く」

と返す由希奈

「そなたにこの先の戦は耐えられん」

と剣之介

「そんなの行ってみなきゃ分かんないし」

と由希奈

「駄目だ、帰ってはこれんのだぞ」

と重ねて言う剣之介だが

「あんたが生きてこれたのは私のおかげなんだから。あんた、私がいないとすぐ死んじゃうんだから」

と由希奈が返す

「ぐ・・・それは認めてやる。さすがはおれの嫁」

と剣之介

「ぁ・・・まだあんたの嫁じゃないし!」

と由希奈が恥ずかしそうに答える。

「痴話喧嘩、世界に配信される・・・」

と地上から美夏が呆れている。

「そなたたちを見ていると、ほんと飽きないな。良いではないか」

ムエッタが甲高い笑い声を上げ、そう言う。

「いいだろう、連れて行ってやる。来い、由希奈!」

剣之介も覚悟を決める。

「はい!」

そう答える由希奈。

そこへ由希奈に洋海から電話がかかってくる。

「お母さん、私剣之介と行く」

由希奈がそう伝えると

「そう、あんたが決めたことなら最後までやり通しなさい」

そう伝える洋海にグラハムたちの開いた口は塞がらない。

「ありがとう、お母さん」

と由希奈が伝えた次の瞬間

由希奈の乗るメデューサの腕が吹き飛び
メデューサに乗る由希奈と茅原が落下していく。

「大人を舐めるなよ、糞ガキ共」

そこへレフィルが乗っていたオーガにトムとシェンミイが乗り、現れる。

「おれは未来に怯える世を無くしたいのだ。そこに僅かな希望があるのなら、おれはそれに賭ける」

とトムに伝える剣之介

「おれは軍人だ、今の世界を守ることを誓った。今という土台が無けりゃ、未来なんざ作りようがないんだぞ」

とトムが返す

「おれたちは今に生きることを拒絶されたのだ。そのおれたちが未来に生きるとて、何をはばかることがあろう」

そう強い意思で返す剣之介

「クルルを開けても、エフィドルグの糞共が出てこねぇって保証があるならいくらでも行かせてやらぁ!」

とクロムクロと空中で交戦しつつ叫ぶトム。

クロムクロはオーガから逃げるように一気に雲を突き抜け上昇する。

それを後から追うようにオーガが雲を抜ける、が
太陽を背にオーガに向かう一撃がやってくる。

「甘い」

とトムが薙ぎ払うが、それはゼルの乗っているクロウだ。

更に太陽の光から現れたのはクロムクロだ。

致命的な一撃を加えオーガは落下を始める。

クロムクロをクロウが拾いクルルへと向かう。

「エフィドルグの姿はない、行けるぞ」

とゼル。

「剣之介、待ってよ剣之介!」

涙混じりに叫ぶ由希奈。

「すまぬ、由希奈・・・」

そう言ってクルルへと入る剣之介。

「私、追いかけるから。絶対追いつくから!」

泣き叫びながら由希奈が伝える。

クロムクロ26話5

「・・・待っておるぞ」

剣之介の最後の言葉と共に通信が途絶える。

そしてクルルが消滅する。

「私はね、自分の不甲斐なさに腹が立つ。むざむざ若者を死地に追いやってしまった」

グラハムがそう言い腰を下ろす。

「その罪は、私達が死ぬまで背負うんです。彼らは私たちの未来のために旅立ってくれたと思いましょう」

そう洋海がグラハムに伝える。

クロムクロ26話6

「お前、命令を遂行する気なかったろ」

とシェンミイがトムに問う

「お前もなぁ」

とトム。

クロムクロ26話7

その頃、由希奈の目にはもう涙はなく
強い意思を持った目で、クルルの消滅した先を見るのだった。

その後、学校では
カルロスが取った映画が上映されていた。

そこには、由希奈の知らない
裸踊りをする剣之介の姿と由希奈へのメッセージが残されていた。

それを見て嬉しそうに涙を流す由希奈。

そして、5年後・・・

美夏のリポートによって
剣之介たちを追うための船が完成されたことが報道される。

そのクルーにはもちろん由希奈、そしてソフィーやセバスチャンもいる。
少し大人びた由希奈に大きくなった小春と洋海が見送りに来ている。

「お母さん、今まで育ててくれてありがとう。小春、お母さん頼んだよ」

そう言って由希奈は歩き出す。

クロムクロ26話8

ハウゼンから由希奈が聞いたことによれば
今、由希奈が首から下げている結晶が赤いうちは
剣之介は生きているらしい、詳しいことは不明だそうだ。

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